スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2026年8月26日 (水)

サッカー天皇杯2回戦横浜F・マリノスがJ3福島を1-0で下して3回戦進出3試合連続の完封勝利でリーグにも勢い 出場はなかったが59歳カズが16歳三井寺にユニホーム交換で、かけた金言とは・・・

26日=日産スタジアム(観衆7328人) 天皇杯の2回戦が行われ各地でJクラブが登場するなか、リーグ連敗中のJ3福島はJ1横浜F・マリノスと対戦し最小失点の堅守を見せながらも0-1で敗れた。カズ(三浦知良=59)は出場しなかったが、前半30分過ぎからアップを続け、その姿を追う「KAZU」ユニホームを着用したファンたちの姿も多く見られた。
 マリノスは先週末の神戸戦から先発メンバー6人を交代して臨み、前半35分、諏訪間のヘディングが味方に当たってコースが変わる運も味方に先制。これを守り切った。マリノスはこれで、15日の清水戦、神戸戦に続き3試合連続での1対0と勝負強さを見せている。
 試合後は横浜M、16歳の大型ルーキーMFの三井寺眞(みいでら・しん)にカズから歩み寄って言葉を交わしながら「11番」のユニホームを手渡し、三井寺の「47番」と交換。ピッチでの43歳差の対戦は実現しなかったが、マリノス、福島のファンやサポーターたちから拍手が送られた。 

 カズは試合後取材に対応し、ユニホーム交換を「皆さん(メディア)の期待にお応えしようと思った」とユーモアを交えて笑い、一方でJ1でマリノスに91,92と天皇杯決勝で敗れた悔しさを口にして3度目もまた勝てなかった試合を悔しがった。そして三井寺にかけた言葉を明かし「今、持っている情熱、そういうものを失わずにこれからも頑張ってくださいと言わせていただきました」と話した。16歳当時と59歳の今と情熱は変わったか?との質問に「ずっと変わらない。ブラジルでプロになったときも、デビューしたころも、今もうまくなりたい、試合に出たい、勝ちたいという情熱は変わっていない。いい時も悪い時もありますけど、そういう情熱を、今は(三井寺が)生き生きしていると思うので、忘れずにキャリアを積んでいってほしいなと思います」と背中を押した。16歳へのアドバイスはいくつもあるはずだが、「今の情熱を失わずに」というアドバイスができるのはカズだけだろう。
 1回戦では59歳174日でのゴールは小野伸二(当時札幌)の41歳255日を大幅に上回って天皇杯の最年長得点記録に。2回戦の出場機会なく天皇杯は終わったが、それでも「試合が終わって走ってきた(ダウン)らスッキリした」と、週末のリーグ戦に気持ちを切り替えていた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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