スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2026年7月27日 (月)

28年ロサンゼルス五輪で初採用の「フラッグフットボール」男女代表が出場権がかかる8月の世界選手権に向け練習公開「必ず五輪出場権を獲得して五輪の金メダルに近づきたい」男子主将の植松

26日=東京・調布 28年ロサンゼルス五輪で初採用されたフラッグフットボール男女の日本代表が、8月13日から五輪出場権をかけてドイツで行われる世界選手権を前に練習を公開した。五輪出場国は6チームで開催国の米国は出場権を獲得しており、世界選手権では開催国の米国をのぞく男女上位2チームが五輪切符を獲得できる(残る3チームは来年の五輪予選にまわる)。
 24年から本格的にフラッグフットボールの代表チームを結成し集中的な合宿などでチームを醸成してきた。男子の植松遼平キャプテン(30=千里山ブラックジャガーズ)は、チームコンセプトについて「Find the flag、自分たちの旗を立てよう(存在の証明)がコンセプトです。フィールド内外問わず、常に自分たちがどういう行動をすべきなのか。分かりやすい言葉で言うと、世界一のチームを目指そう」と男女両チームに呼びかけたという。
 こうした姿勢のひとつの「ヒント」になったのが7月、サッカー日本代表が決勝トーナメントW杯北中米大会での戦いぶりだったという。
 小・中で実はサッカー選手だった植松は日本代表の2つの事象に注目した。1点目は遠藤航主将がケガにより大会直前に離脱した緊急事態。それでも新主将に任命された板倉滉をはじめ選手たちが「誰がどんな役割でもこなせる代表」と冷静にチームワークを保ち続けた様子に「(フラッグフットボールでも主将の)僕が降りても、誰が主将になっても問題ない」ともう一度チーム全体の強みを確認するきっかけにもなった。
 もう1点が「日本代表が優勝を掲げたこと。この競技はまだ知られていませんが、歴史の1ページ目をしっかり作り、五輪に出場できる国なのだと、みなさんに知ってもらう大事な機会なんだと思った。必ず世界選手権を勝ち切って出場権を獲得し、五輪での金メダルに近づきたい」と出場権獲得する理由を明確にする。
 世界ランキング7位の日本は予選B組でオーストラリア(同2位)、カナダ(10位)、ナイジェリア(32位)と対戦する。グループリーグは全4組で行われ各上位2位までに与えられる準々決勝進出を目指す。
 
 女子代表の中心選手、近江佑璃夏(東京ヴェルディ・ローゼス)は両親、夫ともフラッグフットボールのトップ選手。夫婦でキャッチボールをしてアドバイスを受けるそうで「3、4歳からこの競技を続けてきた。オリンピックには人一倍強い思いを持って挑みたいと思います」と、強い気持をにじませた。なでしこジャパン(女子サッカー)、さくらジャパン(女子ホッケー)といった女子チームが人々から愛されるニックネームを持っていることを聞かれると、「くノ一(女性忍者を指す)が、私たちのち密さや素早さを表現しているかな、と思います」と笑った。
 女子はグループリーグでブラジル、パナマ、カナダと対戦する。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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