スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2026年7月15日 (水)

車いすテニスの新・強化拠点に有明テニスの森が指定される 「選手にとって実家のような存在に」(川廷会長) 全英の初Vで生涯ゴールドスラム達成の上地、レジェンド国枝も次世代の育成の場所にと期待

15日=東京・有明テニスの森公園 日本車いすテニス協会は同施設が日本代表の強化拠点(ナショナルトレーニングセンター)としてスポーツ庁から指定されたことを受け、同施設で、レジェンドの国枝慎吾(42=ユニクロ)と、12日に終わったウィンブルドン選手権で初めて「芝」のコートを制し日本の女性として初の「生涯グランドスラム」(五輪を含めて)「生涯ゴールドスラム」を達成した上地結衣(32=三井住友銀行)が関係者とともに拠点で会見を行った。
 川廷尚弘会長は「(選手にとって)海外ツアーの合間に帰ってくる実家のような存在となる場所に」と、24年のパリパラリピック男女シングルスと女子ダブルスで金メダル、男子ダブルスで銀メダルと大きな成果をあげた車いすテニスの次の目標、2028年ロサンゼルス・パラリンピックへの力になるための施設としたいとした。
 国枝氏は「実家であり、(女子でゴールドスラムの偉業を達成した)上地さんのような選手を育てる次世代の育成の場でもある」と期待を寄せた。

 上地は唯一獲得していなかった芝で、決勝ではデフロート(オランダ)を6-0、6-0で圧倒しての栄冠に「やっと取れたタイトル。チームとして取れたことがすごくうれしかった。カテゴリ―に関係なく一緒に成長していきたい」と、14日に帰国したばかりだが今後は実家と有明を活用しながら「チームジャパン」の醸成にも関心を寄せた。
 強化拠点に指定され、施設内の約60㎡の部屋を事務所として使用。トレーナーやコーチの常駐を目指す。今後9月を目途にスポーツ庁との契約をするためにトップ大会から愛好家の練習にも幅広く利用され年間スケジュールも厳しい同施設で、どこまで強化指定選手が使用できるコートで日数を確保できるかも課題となる。この日は車いすテニスのみならず日本の女子アスリートとしての偉業をやり遂げた上地とレジェンド国枝氏が会見に揃って出席。40人近い報道陣が気温35度の猛暑のなか取材するなど「車いすテニス」の知名度、関心の高さをうかがわせた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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