スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2026年3月 1日 (日)

東京マラソン2026 2時間3分37秒でエチオピアのタケレ連覇 日本記録から3カ月の大迫が日本人トップ(12位)2時間5分59秒、鈴木健吾らがMGC出場権を獲得 女子はコスゲイが国内女子最高記録2時間14分29秒でV

3月1日=都庁スタート東京駅行幸通りゴール42・195㌔ 天候晴れ、気温10・9度、湿度34%、北北西の風2メートル(スタート時、記録は全て速報値)
 世界7メジャーズマラソン(東京、ロンドン、ボストン、シドニー、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)の1つ「東京マラソン2026」が行われ、日本選手は28年ロサンゼルス五輪の出場権を争う「MGC」(マラソングランドチャンピオンシップ)への資格をかけて出場した。MGCへの出場には、2時間9分0秒以内で日本人上位6位以内か参加標準記録(2時間6分30秒)を突破しなければならない。
 スタートから最初の5キロは下りで一般参加の橋本龍一(28=プレス工業)が一人抜け出し14分34秒のトップで通過。自己ベスト記録2時間3分11秒を持ち、日本の実業団「NDソフト」に所属するアレクサンダー・ムティソ(29=ケニア)、昨年の覇者で自己ベスト(2時間3分23秒)をタデセ・タケレ(23=エチオピア)ら世界レベルのランナーも出場しているが、思い切った飛び出しで橋本は後続を引き離して行った。

 10㌔29分02、この後日本橋でも海外勢の有力選手が揃う2位集団、日本選手が揃う3位集団を話し15キロでも43秒24とさらに加速して中盤へと向かった。橋本のマラソンベストは2時間9分台だが果敢な走りで20㌔地点もトップ(58分18秒)、ハーフポイント(21・0975)も1時間1分28秒でトップと自身が持つハーフベストタイム1時間2分37秒よりも早く通過する健闘を見せ、25キロを過ぎて海外トップ選手の集団に吸収された。
 トップ集団はこの後スピ―ドをあげ30キロを1時間28分で通過し、昨年12月のバレンシアマラソンで3度目の日本記録(2時間4分55秒)をマークした大迫傑(34=リーニン)、1秒差の前日本記録保持者で昨秋富士通を退社してプロとなった鈴木健吾(30=横浜市陸協)らが形成する集団も追い上げる。
 32キロ過ぎの給水ポイントで鈴木が橋本を抜いてこのレースで初めて日本人トップに立った。鈴木、大迫、近藤亮太、早大の工藤慎作4人が35㌔を1時間44分19秒で通過しMGC圏内(大迫はすでに出場権獲得)に付けた。
 35㌔を過ぎると大迫がペースをあげて工藤は集団後方、38キロ過ぎると日本人トップは2人プロランナーの争いとなる。優勝をかけたトップ集団も35㌔から4人となり、40㌔も4人で1時間57分27と2時間4分でのゴール予想となるデッドヒートに。4人はそのままゴール手前1㌔も共に並走、残り500㍍で3人、ラスト100㍍で2人となり最後は昨年の覇者エチオピアのタケレが2時間3分37秒で連覇を果たした。
 40㌔を過ぎ日本人トップに立った鈴木を大迫が再度抜き返して2時間5分59秒(全体12位)、2位は鈴木が2時間6分9秒でMGC出場権は獲得した。日本勢では市山翼(サンベルクス)が2時間6分58で日本人3位、近藤亮太(三菱重工)が2時間7分6で同4位、工藤慎作(早大3年)が2時間7分34秒で同5位、藤村共広(スズキ)が2時間8分49秒で同6位でMGC出場権を獲得した。

 女子は元世界記録保持者の32歳のコスゲイ(ケニア)が2時間14分29秒と大会記録を大幅に更新する女子の国内でのレースで最高記録となる圧倒的な走りで優勝した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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