JFAが児童ポルノ画像の輸入、所持容疑で仏で逮捕された影山雅永技術委員長との契約解除発表 U20W杯チリ大会決勝T1回戦で仏と対戦する日本代表の視察に向かう機内で通報され逮捕 日本サッカー界の指導者養成の中心人物の衝撃の不祥事に波紋
7日午後、日本サッカー協会(JFA)は都内で行った会見で影山雅永技術委員長(58)との契約を解除すると発表した。合わせて同氏の技術委員長職の解任も決議した。複数のフランスメディアが、影山氏が児童ポルノ画像の輸入・所持の容疑で今月2日にフランス国内の空港で逮捕され、パリ近郊の簡易裁判所で6日に執行猶予付き18カ月の懲役刑を受けたと報じた内容についてJFAは会見でこれらを確認したものと明かし、宮本恒靖会長は「サッカー界として容認できるものではない」とのコメントを発表した。
影山氏は、チリのサンティアゴほかで行われているU20W杯の視察に向かうため2日に日本を出発。チリに入る経由地のフランスで、機内で影山氏の不審な行動を発見した海外エアラインの客室乗務員に通報されて逮捕、裁判に至った。
この大会で日本代表はA組を3戦全勝で首位通過し、9日には決勝トーナメント1回戦でフランスと対戦する。
影山氏は1日の技術委員会後に記者ブリーフィングを行い、その中で指導者の養成について「FIFA(国際サッカー連盟)が(ハラスメントを含む防止策として)プロから子どもたちへの指導者全てに、カテゴリー関係なく’セーフガーディング’の研修を徹底させるとしており、日本もこうした動きに賛同して全カテゴリ―の指導者のセーフガーディング研修を毎年実施したい。指導者の質の向上を支えたい」と話していた。指導者としての自身のことは棚に上げたままの発言だったのか。
日本サッカー協会はその理想、理念のもと、多くのスポンサーを獲得し公益法人としての活動の支援を受けている。指導者養成や若い年代の指導の中心人物としてJFAを背負って活動してきた影山氏の児童ポルノに関する犯罪は、選手個人のトラブルや不祥事とは次元が全く異なる極めて深刻な内容だ。JFAが発表した「ご心配や御迷惑をおかけしていることについてお詫びします」との定型メッセージは、この犯罪に対して社会が抱く厳しい認識、嫌悪とはズレているのではないか。
影山氏の行為はスポンサー、ステークホルダーの名誉を深く傷つけ信用を失墜させるもので、スポンサーが児童ポルノに関する犯罪を「個人のもの」として許容するとは社会通念上考えにくい。直近のテレビ局での問題でも明らかになったように、今後スポンサーからの契約解除も検討されるなど波紋は広がると見られる。


