スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2025年9月13日 (土)

IOC(国際オリンピック委員会)会長、コベントリー氏と橋本聖子JOC会長、小池都知事が国際女性スポーツフォーラムに出席 スポーツ界の ジェンダーバランスを検討 

13日=JSOS(JAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE、東京都新宿区) 史上初のIOC(国際オリンピック委員会)会長に就任したカースティ・コベントリー会長が東京世界陸上に来日した機会に、同じく女性初のJOC(日本オリンピック委員会)会長に就任した橋本聖子会長、東京都の小池百合子都知事3人が国際女性スポーツフォーラムに出席しスポーツ界でのジェンダーバランスについて話し合った。3人ともに、五輪史上初めて延期された東京五輪(21年)ではIOCのメンバー、開催都市の首長、組織委員会会長として開催を実現したメンバー。
 コベントリー氏と組織委員会会長の橋本氏はともにオリンピアンでメダリスト、政治家を歴任するなどキャリアも近く、橋本氏は「(そういうキャリアの)コベントリー氏がIOC会長に就任され、何か素晴らしいものが見えてきたと思った(のが)JOC会長立候補のきっかけになった」と、元競泳で金メダリストの同氏のキャリアに背中を押されたという。コベントリー会長はJOC(所属団体含む)が2014年には女性理事などの比率が7%だった低水準が、現在30%となっている現状を「効果的な政策が実施された結果だ」と評価。小池氏については「とても勇敢で、やってみるのが大事とおっしゃったのが印象的」と話していた。
 橋本会長は、今回のフォーラムをひとつのきっかけにして今後、JOCが海外に行くチャンスに「その国で時間があれば是非こうしたフォーラムを開催して一緒に問題を考えたい。それが平和でも貧困でも人種の問題であるかもしれないが、ともに考えることで明るい兆しが見えればいいと思う」と、東京五輪後、世界における存在感がテーマとなっているJOCの発信力についても新たな戦略を打ち出していた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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