陸上日本選手権400㍍の佐藤風雅 失格の判定をめぐって再審査、レースから50日後に一転優勝。世界陸上代表入り濃厚に
25日=都内 7月、世界陸上の選考会を兼ねて行われた陸上の日本選手権男子400メートル決勝で曲走路のラインの内側を走行したとして失格となった佐藤風雅(45秒28、29=ミズノ)について、日本陸連は失格とした誤判定を取り消し、佐藤が3年ぶり2度目の優勝を果たした。今泉堅貴(内田洋行AC)は2位となる。レース中、佐藤が曲走路においてラインの内側を走行したとして失格の判定が下り、正式結果で今泉が初優勝となっていた。
佐藤には日本選手権優勝のポイントが新たに加算されるため、8月25日時点で「ワールドランキング(Road to Tokyo)」のターゲットナンバー圏外の50位から48位付近と出場圏内に届く可能性が出てきた。
日本陸連によると、競技規則では「内側のラインを踏み越えた場合」は失格となる。審判長(大会主管の東京陸協)は、佐藤がカーブでラインを踏んだ際に、かかとが地面から離れて内側に「1歩完全に踏み越えた」と判断し失格の判定を下した。しかし世界陸連へ問い合わせたところ、一連の動作で「(縁石またはラインに)1回(1歩)だけ触れた場合は「踏み越えていない」との判断が正しいと判明した。22年に改訂されたルールで、所属するミズノはレース当日3時間以上かけて自分たちが用意した画像とルールをもって抗議をしていた。
佐藤は22年オレゴン世界陸上で初代表入り。400mは予選落ちだったが、4×400mリレーの4位に貢献した。同年のブタペスト世界陸上で日本人3人目の44秒台をマークした。昨年のパリ五輪4×400mリレーでは6位入賞のメンバーだった。


