スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2025年8月 3日 (日)

陸上男子100メートル 桐生祥秀が自身8年ぶり2度目の9秒台9.99を29歳でマークし4度目世界陸上代表を確実に 守も10秒00で初の代表へ前進 富士北麓ワールドトライアル 女子200㍍で井戸アビゲイルが9年ぶりの日本新(22秒79)

3日=富士山の銘水スタジアム グランドコンディション天候晴れ、気温32度 湿度57% 東京世界陸上に向けて参加標準記録の突破をかけた富士北麓ワールドトライアルが行われ、男子100メートル予選に出場した日本選手権の覇者、桐生祥秀(日本生命)が今季日本人最高となる9秒99(+1.5㍍)をマークした。続く組でも、守祐陽(もり・ゆうひ 大東文化大)が10秒00(+1.3㍍)をマーク。ともに参加標準記録の10秒00を突破し桐生は日本選手権で優勝しており世界陸上代表入りを確定。守も日本選手権で決勝に進出している(7位)ため代表入りに大きく前進した。昨年9秒96で標準を突破したサニブラウン・ハキームが代表争いでは3番手で、広島のインターハイで10秒00をマークして優勝した高校2年の清水空翔(星稜高校)、柳田大輝(東洋大)を含み桐生以外の代表争いは8月24日の期限まで激しくなりそうだ。
 男子400㍍でも、中島佑気ジョセフが44秒84の日本歴代3位で世界陸上標準記録を突破。
 また女子200メートル決勝で井戸アビゲイル風果(東邦銀行)が22秒79(+1㍍)と福島千里の持つ22秒88の日本記録を9年ぶりに更新する新記録をマーク。世界陸上の開催国枠の設定記録も越えて代表入りを確実にした。
 スタジアムは標高約1000㍍の地点にあり、記録には好条件で、この日は朝から強い日差しが照り付け気温が上昇したが風が安定していた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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