なでしこジャパンのW杯優勝メンバー近賀ゆかり氏が、日本協会女性初の「ロールモデルコーチ」に就任 「指導者としての部分と選手の目線、両方から学べる素晴らしい機会を頂いた」と9月からの’現場復帰’に意欲
20日=日本サッカー協会(東京都文京区) 2011年W杯ドイツ大会で優勝したメンバーとして女子サッカー界を牽引し、昨シーズンで引退したなでしこジャパンDFの近賀ゆかり氏(41=広島)が女子初のロールモデルコーチに就任した。ロールモデルコーチは、2020年、反町康治・前技術委員長の任期中に「具体的な指導ライセンスとは別に、選手に近い存在として、監督やコーチとは違った視点からアドバイスをしてもらいたい」と日本サッカー協会が新しく設置したポジション。20年に最初の同コーチに就任したのが内田篤人氏だった。その後、中村憲剛氏、阿部勇樹氏と引退した代表経験者が任命されており近賀氏は4人目、女性ではパイオニアとなった。9月8日からのU-16女子日本代表の国内キャンプで「デビュー」する。
この日、佐々木則夫技術委員長と並んでの取材対応では、同じ優勝メンバーでもある宮間あや氏がロールモデルコーチという役職ではないものの、すでに育成年代の指導を手伝っているとしたうえで「私は、初の女性、のところにカッコをつけて(初)にして欲しいです」と謙遜しながら笑った。
現在広島のアンバサダーで先日WEリーグの特任理事にも就任しているが、指導者として現場に立ちたいとの強い希望からすでに指導B級ライセンスは取得済みで年内、A級取得を目指す。自身を「監督に向いているのか、コーチタイプなのか分からない。ただB級からA級に代わった時には、監督って面白いな、と思った。(今回の就任の)御話を頂いて、どこが自分に足りないのか、どうすればよくできるのか、指導者としての部分と選手の目線と両方を学べる素晴らしい機会を頂けると思う。指導者の質をあげていきたい」と意欲をのぞかせた。
佐々木委員長から「代表監督(なでしこジャパン)は目指して頂きたい」とサイドから激励を受けていた。近賀氏は代表では主にサイドバックを務め国際Aマッチ通算100試合に出場(5得点)W杯制覇の翌年12年ロンドン五輪では銀メダルを獲得した。


