スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年9月28日 (土)

JAL「SHO JET」お披露目式 同社所属のやり投げの北口榛花、フェンシングの加納虹輝も出席「私も負けたくない」北口

28日=羽田空港 JAL(日本航空)は、米メジャーリーグ(MLB)のロサンゼルス・ドジャース大谷翔平を機体に特別塗装した「DREAM SHO JET」(エアバスA350-900型)を羽田空港の格納庫で初公開した。大谷はこの日、ロッキーズ戦に1番指名打者で出場するとイチローのシーズン最多盗塁を抜く57盗塁に成功、さらに54号本塁打も放ち絶好のお披露目となった。「ショージェット」は国内線であす29日の羽田―札幌・千歳行きJL503便から2026年3月頃まで運航する。初便限定の搭乗証明書を配布するという。その後もエアバスA350-900型機が使用される羽田〜大阪(伊丹)、福岡、沖縄便で運航が予定されている。
 セレモニーに参加したJAL所属のパリ五輪金メダリスト2人も「同じスポーツ選手として憧れる」と機体を見上げた。陸上女子やり投げの北口榛花は「すごく格好いいです。評価されているなかでも進化している。私も負けたくない」と、来季からの目標でもあるアジア記録の更新(67㍍98、自身の日本記録は67㍍38)を改めて口にした。そして、もし(北口自身が)描いてもらえるなら・・・と質問を受けると「さすがに寝そべって(オリンピックでもうつ伏せでカステラをほおばる姿が話題となった)いるのもどうかと思うので、やりを投げている姿かな」と笑った。
 フェンシング男子エペの加納虹輝も「見ているだけでパワーをもらえるので乗ったらもっとパワーをもらえそうです」と話した。2人とも、大谷ジェットをシンボルとして行われる89万2440キロ(大谷が花巻東高校入学から現在に至るまで移動した算出される地球22周分)の航空券で若者に夢を追うプロジェクトについて「(国内でも海外でも)実際に行ってみないと分からないことがある」と、力強いエールを送った。ともにヨーロッパが圧倒的に優勢な競技で、言葉ができないのに通訳など付かず、知り合いがいない生活から全てを一人で築いて頂点に立った苦労と、乗り越えてきた自信がのぞいた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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