スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年6月14日 (金)

サッカーなでしこジャパン パリ五輪メンバー発表(18名とバックアップメンバー)今季WEリーグMVP&得点王(20G)の清家貴子初の五輪代表に「日本女子サッカーの未来を背負って頑張りたい」

14日=都内 サッカー女子のパリ五輪代表が発表された。登録メンバー18名に4名のバックアップメンバーを加えた22名。4名について、佐々木女子委員長は「バックアップのほうは大会期間中の変更ができ18名との行動は一緒にでき孤立感なく行動できる。詳細のルールはまだ決定していない」と説明。池田監督は「私自身、五輪をおおいに楽しみにしているし自信もある。五輪に出場するからには金メダルを目指す、と選手と話をしている」と、強い気持ちを示した。チームは7月8日に集合し、13日にガーナ代表と国際親善試合を戦った後(金沢市)フランスに渡り本大会に臨む。
浦和は会見を行い、今季WEリーグMVPの清家貴子が出席。これまでひざの大けがに苦しみながら初の五輪出場を叶えた清家は「自分たちの戦い方や結果に日本女子サッカーの未来が懸かっている。それも背負って頑張りたい」とエースの責任をにじませた。 出席できなかった高橋もコメントを発表し、ベレーザの藤野もクラブを通じてコメントを出した。

◆高橋はな メンバーに選出していただき、大変光栄に思います。まずは、いつも私のことを支えてくださる全ての方々に
感謝の想いを伝えたいです。そして、このパリオリンピックに向けても、たくさんの選手たちと高みを目指してきました。いろんな人たちの想いや、浦和、WEリーグの代表としての自覚と責任を持ち、全力でプレーしてきます。
笑顔と感謝の気持ちを大切に、私らしく世界に挑んできます。応援よろしくお願いいたします。

◆藤野あおば 
第33回パリオリンピック競技大会のメンバーに選出されてうれしく思います。オリンピックは憧れの舞台であり、ワールドカップとはまた違った18人のメンバーで戦うというシビアな大会ですが、まずはそこに挑戦できるメンバーに選ばれてうれしく思っています。
発表を受けてオリンピックで戦う覚悟が決まりました。これまで応援してくださった方々へ恩返しするためにも、ベレーザで培ったものを発揮し、ベレーザの代表として、金メダルという結果を出せるように頑張りたいと思います。
これまでどんなときも家族がずっと応援してくれました。私が挑戦するたびにいつも陰で支えてくれました。家族のみんなに「ありがとう」の感謝の気持ちでいっぱいです。私に尽くしてくれた時間を結果として表せるようにチャレンジしていきたいです。

<代表18名>
GK (2人)
山下杏也加(28=INAC神戸レオネッサ)平尾知佳(27=アルビレックス新潟)
DF(6人)熊谷紗希(33=ローマ)清水梨紗(27=ウェストハム)北川ひかる(27=INAC神戸レオネッサ)南萌華(25=ローマ )
高橋はな(24=三菱重工浦和レッズ)古賀塔子(18=フェイエノールト)
MF (7人)清家貴子(27=三菱重工浦和レッズ)長谷川 唯(27=マンチェスターシティー)林穂之香(26=ウェストハム )
長野風花(25=リバプール)宮澤ひなた(24=マンチェスターユナイテッド)
藤野あおば(20=テレ・東京ヴェルディベレーザ)谷川萌々子(19=ローゼンゴード)
FW(3人)田中美南(30=INAC神戸レオネッサ)植木理子(24=ウェストハム)浜野まいか(20=チェルシー)

<バックアップメンバ4人>
GK大場朱羽(21=アメリカ ミシシッピ大)
DF守屋都弥(27=INAC神戸レオネッサ)石川璃音(20=三菱重工浦和レッズ)
FW千葉玲海菜(25=フランクフルト)

◆池田監督 2日前にスタッフとのミーティングを経てメンバーを決めた。(昨年のW杯では練習パートナーだった谷川、古賀が加わったのは)スピードアップ、ボ―ルを運ぶビルドアップなど成長し、谷川は爆発力と武器を持っているのでは代表に入れさせてもらった。主将にはこのチームを引っ張ってくれてきた熊谷に任せたい。

佐々木女子委員長 ロンドン五輪で私たちが銀メダルを獲得した時と今回は年齢も大きく違う。当時は(前年の11年にW杯優勝をし)ベテランが揃っており私が何か(細かく言わなくても)選手が考えていた。今回は若さがあり、池田監督も明るいチームで「五輪が楽しみ」といった雰囲気を作ってくれると思う。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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