陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム19日のレースを前に東レ&プーマ新ウエアの発表会見「ここで標準記録を切って夏に準備したい」
16日=都内 陸上男子100㍍で世界選手権2大会連続ファイナリストとなったサニブラウン・ハキーム(25=東レ)が、所属する東レと使用するシューズメーカー「プーマ」のコラボによるスポーツウエア「HSB ドーンコレクション」を共同開発し、この日開発にも携わったサニブラウンも発表会見に臨んだ。昨秋から東レの最先端の人口気象施設がある滋賀県の瀬田工場で、日頃生活するフロリダの気象条件に似た高温多湿の環境下で速乾、UV対策や着心地にこだわったウエアの開発を3者で行ってきた。サニブラウンは「今までに着たことのない感覚。日頃気温が高く湿度も高い(フロリダにいる)ので、本当に清々しい気分になった」と、ストレスのないウエアに大満足したようだ。
19日には「セイコー・ゴールデングランプリ」(国立競技場)に出場予定で、この新ウエアでパリ五輪参加標準記録10秒00の突破を狙う。今季は実戦で感覚を掴む形で、初戦は10秒02(追い風0・5㍍)、2戦目は10秒04(同1・7㍍)3戦目は10秒15(同0・9㍍)とレースを重ねて来たが、パリ五輪の参加標準記録(10秒00)はまだ突破していない。世界リレーでは決勝を前に脚の張りで出場を見送ったが、現在は脚の状態に不安はない。切れば出場権を獲得できる今季4レース目を前に「ここで切れれば・・・夏のビッグイベントに向けて準備したい。メダルラインに届きたいですし、やりたいこと、つかみたいことがたくさんある五輪になると思います」と笑顔を見せた。2日前に帰国したばかりという多忙ななかで2時間もの会見、質疑応答を行ったが、伝えようとする言葉選びも丁寧で自信がみなぎっているようだった。