日本サッカー協会技術委員会初会合 影山委員長のもと5部門制でスタート「U20W杯が中止になった世代の五輪への思いを感じた」カタールのアジア杯で4強に進出、五輪に王手をかけたU23日本代表へエール
26日=千葉市内「夢フィールド」(サッカー日本代表の強化拠点) 4月に宮本恒靖会長の新体制が発足した日本サッカー協会の新しい技術委員会が初の会合を行い、影山雅永同委員会委員長が就任後初めての会見で方針を説明した。影山氏は、筑波大サッカー部で井原正巳(柏レイソル監督)、中山雅史(アスルクラロ沼津監督)と同期。現役時代に市原、浦和、仙台でJリーガーとして活躍した後、97年にテクニカルスタッフとしてJFA入りし、日本代表が初めてW杯に出場を果たした98年フランスW杯の頃には、育成組織でコーチを務めていたドイツ・ケルンから、当時はまだ組織的には行われていなかった代表の分析担当として様々な国の情報の入手に奔走した。
01〜05年に広島のコーチ、06〜07年にマカオ代表、08年にシンガポール代表(アンダー世代)の監督、10〜14年にはJ2岡山の監督を務めるなど、育成から強化、監督としてトップチーム全てに関わってきたユニークなキャリアを持つ。影山委員長は、「これから先の日本サッカーを考えていく時だと思う。色々な場所、年代を指導してきた視点の多さはあるはず」と、反町委員長からバトンタッチされた重責と同時に持ち味も口にした。委員会はこれまでとは違い5部門制として影山氏が取りまとめる。代表関連は山本昌邦・ナショナルチームダイレクター)がまとめ、ほかに育成、指導者養成、普及、新たにフットサルとビーチ部門が立ち上がり各責任者は5月13日までに部門ごとの委員を適当数選んで活動を開始するという。
25日、U23日本代表がカタールを下して4強まで進出した試合に触れ「(1人多くても)簡単な試合ではなかった。あの世代は自分が担当した年代でもあり、(20年12月の)クリスマスに(コロナで)W杯が中止になった。その悔しさと、五輪にかける思いの強さはあった。(U23の指揮を執る)大岩監督はそのなかでも慌てずに勝つ確率を高めていく戦力を取ったのはさすがだった」と、世界にも高い評価を受ける「育成日本」の底力を強調していた。影山委員長は28日にカタールへ視察に向かう。
▼委員会メンバー(13人)▼
影山雅永(JFAテクニカルダイレクター)
山本昌邦(JFAナショナルチームダイレクター)
木村康彦(JFA指導者養成ダイレクター)※
城和憲(JFAユース育成ダイレクター)
中山雅雄(JFA普及ダイレクター)
小西鉄平(JFAフットサルテクニカルダイレクター)※
足立修(Jリーグフットボールダイレクター)※
窪田慎二(Jリーグ執行役員)
三上大勝(北海道コンサドーレ札幌代表取締役GM)⭐︎
藤田俊哉(ジュビロ磐田スポーツダイレクター)※
大平正軌(全日本大学サッカー連盟強化担当)
蔵森紀昭(全国高等学校体育連盟サッカー専門部)※