スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年2月18日 (日)

なでしこジャパン24日のアウェー戦会場まだ決まらず 海外組も開催地によっては1週間で3ケ国(過酷?)と超ハードな日程に

18日=千葉県内 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は、パリオリンピックの出場権をかけた(アジアで2枠)最終予選北朝鮮戦第1戦(24日、アウェー)、2戦目(28日、国立競技場)に向けてトレーニングキャンプを続け、この日は筑波大のサッカー部と合同で練習を行った。しかし1週間を切った18日も、いまだ開催地が決まらない異例の事態は変わっていない。この日は17日、欧州で試合を終えたMF長谷川唯(27=マンチェスターC)、FW千葉玲海菜(24=Eフランクフルト)、DF古賀塔子(18=フェイエノールト)がチームに合流し別メニューで調整。中国経由で北朝鮮のアウェーに臨む予定だったが、移動の航空機の手配や現地の下見ができない点を憂慮したAFC(アジアサッカー連盟)の進言もあり第三ケ国での開催が模索されている。候補地には中国、中東の国々もあがっているが、日本サッカー協会への正式なレターは届いておらず、週明けの19日からの動きが注目される。
 19年、インドネシアのアジア大会でゴールを決めるなど北朝鮮戦を経験している長谷川らは、ともすれば1週間でイングランドー日本―第三か国と時差、天候の違う3ケ国を移動するまさに「過酷」な2連戦となる。熊谷紗希、南萌華、長野風花もそれぞれ試合を終えて日本に向かっており、練習合流は20日となる。
 別メニューをこなした長谷川は「どちらにせよ移動はあるのであまり(どこであっても)影響はない」と落ち着いた様子で、五輪出場は日本女子サッカーの未来に関わる重みを受け止めながらも「楽しいからサッカーをやっているしそれは(どんな重要な試合でも)こういう試合でも同じ。いいサッカーを見せたいと思います」と自然体で臨む。どちらかといえば、暑さより寒さのほうが適応できるという。
 昨年は「サポートメンバー」としてチームに帯同した18歳の古賀は、16年リオ五輪のアジア最終予選(大阪)を父親と現地で観戦していたエピソードを披露。10歳で目撃した敗退からわずか8年で五輪出場権をかけた大一番の舞台に立つ。「自分のプレーで勝たせたい」と、昨年のアジア大会でも北朝鮮相手に見せたハードワークでチームを引っ張る強い気持ちを示した。

〇・・・パリ五輪のアジア最終予選は、ホーム&アウェーで実施。日本は北朝鮮と、オーストラリアはウズベキスタンと争う。ホームでの開催を控えた北朝鮮側は昨年12月末、一度、平壌開催と発表した。このため、一度は北朝鮮に入るための乗り継ぎ地として中国でミニキャンプを行う準備を水面下でしていた。しかし、AFC(アジアサッカー連盟)は、日本が入国するためには航空路の確保(チャーター便や中国との定期便など)が難しく、ホテル、練習場など環境面でも下見ができなかった。このため北朝鮮側に対し、第三か国=中立国とするため別会場の提案を求めて来た。8日に佐々木則夫女子委員長が明かにしている。その後、中国・大連やカタール、サウジアラビアといった中東諸国が候補地として浮上はしているが、AFCから正式発表がない。アジア諸国の春節が終った19日の週明けに「動きがあるのでは?」と期待する声もある。

[ 前のページ ] [ 次のページ ]

このページの先頭へ

スポーツを読み、語り、楽しむサイト THE STADIUM

増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

最新記事

カテゴリー

スペシャルインタビュー「ロンドンで咲く-なでしこたちの挑戦」