スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年2月15日 (木)

なでしこジャパン合宿3日目 北朝鮮戦会場も依然未定、猶本に続き遠藤純もケガで不参加も「2人のためにも五輪の切符を取る」18歳谷川萌々子

15日=千葉県内 サッカーの女子日本代表「なでしこジャパン」が、パリ五輪出場権獲得をかけて挑むアジア最終予選、北朝鮮戦に向けたトレーニングキャンプが3日目となった。この日、昨年のW杯ニュージーランド大会を含め先発でチームをけん引してきたFW・遠藤純(エンジェル・シティFC/アメリカ)が前十字じん帯損傷のため不参加が発表された。交代する選手について今後決定する見通し。
今予選では、ホーム&アウェーの2戦決着となるものの、現時点で24日のアウェー戦の会場が未定という異例の事態に。28日のホーム国立競技場で多くのサポーターを前に、オリンピックの出場権をロンドン五輪以来獲得する(20年東京は開催国枠)大一番に臨む。
 猶本光も左ひざじん帯の損傷で全治8か月と診断され今大会には参加できないなか、昨年のW杯にはサポートメンバーとして参加していた18歳の谷川萌々子(ローセンゴード)が、 が「2人のためにも五輪切符を取りたい」と、強い気持ちを口にした。GK山下杏也加(神戸)も、優位なはずの国内(大阪)で落とした16年リオ五輪最終予選を振り返った。「(当時)うまくいっていないのは分かっていても、一番年下の自分に何かできるわけではなかった。(このチームを)誰にとっても居心地のいいチームにしてあげたい」と、短期決戦でのチーム力に目を向けていた。

              「いなくても、ふと強く想い出す2人の言葉・・・」
 〇・・・代表発表が行われた翌日の9日、レッズランドで取材対応した石川璃音(三菱重工浦和)は、左膝前十字じん帯損傷で不参加となった猶本光とチームの先輩・安藤梢の話を聞かれると大粒の涙を流して言葉に詰まってしまった。しかし6日後のこの日、「もう大丈夫、泣きません!」と明るく取材に対応すると猶本を合宿前に面会でき直接激励を受けたと喜んだ。「実は光さんと会えたんです。それで北朝鮮戦への作戦を教えてもらいました!」と明かした。作戦の中身は「マル秘」と笑ったが、「作戦は1つ、これだけやれば、というものです」と、気持ちを完全に切り替えたようだ。遠藤とはJFAアカデミー福島でも一緒にプレーしている。石川は「2人がいないことは本当に残念で寂しい。純さんは、璃音大丈夫?とピッチで声をかけてくれたし、光さんはダメだったら指摘してくれた。でも、いないからこそ、今、どんなことを言ってくれるだろうとより強く2人のことをふと想う」と話した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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