J1降格・残留争い 柏レイソルがJ1残留を「ほぼ」決定 鳥栖に2-2で引き分け横浜FCと勝ち点3差、得失点差は12に 代表戦帰国直後の細谷がゴール
25日=三協フロンテア柏(観衆1万2733人) ホーム最終戦で監督交代と激動の1年をJ1残留で締めくくりたい柏だったが、試合開始4分、鳥栖の富樫敬真にゴール前で押し込まれて先制されてしまった。しかし34分にはサイドで山田雄士が相手のパスをカットするとそのままドリブルで持ち上がってクロスに、3人が攻撃に飛び込む速攻で相手を振り切り、最後は逆サイドを走り込んだサビオがヘディングでゴールを奪って1-1の同点に。
わずか4分後の38分には、21日のW杯アジア2次予選シリア戦(サウジアラビア・ジッダ)に出場し代表初ゴールを決めたばかりの細谷真大が、仙頭啓矢のパスからサビオに、最後はサビオからのスルーパスに絶好のタイミング飛び出す動きで左足で2点目を落ち着いて決めた。わずか4分の逆転で勢いに乗って前半を2-1で折り返した。
井原正巳監督によると細谷は「(鳥栖戦に)出る気満々でかえってきた。日本代表とは逞しくなければならない。そこは厳しく求めていく」と、元・日本代表最多出場(123試合)とキャプテンとして、帰国3日でゴールを奪った若手にさらなる進化を要求した。
いい展開で残留を決定付けるかと思われたが後半22分、左から横山歩夢のクロスを長沼洋一にヘッディングで決められて再び同点にされてしまった。後半のスタート時点で、降格争いをする横浜FCと湘南は直接対決で前半を0-0で折り返しており、柏が後半逃げ切れば自分たちの勝利で残留を決定できる展開だった。湘南は後半立ち上がりにゴール。柏も追い付かれ、試合はそのまま2-2で終了。湘南は勝ち点を34として勝利で残留を決定。柏は順位を17位には下げたが、横浜FCが勝ち点29のままで3点開き、得失点差でも柏が12点上回っているため、12月3日の最終戦(対名古屋)で大敗をしない限り、柏の残留がほぼ決定した。
一方、勝ち切れずに勝ち点を取りこぼす、という今季の重い宿題はまたも消化できずに終わった。
柏は、リーグ戦終了後の12月9日、国立競技場で川崎Fとの天皇杯決勝を控えており、井原監督はリーグ最終戦と天皇杯の「連勝」を宣言。試合後の会見で、「ホーム最終戦で多くのサポーターが駆けつけて下さった。何とか勝って自分たちの手で残留を決めたいとの思いだったが、鳥栖は攻撃的で(2失点の場面は)練習でもやっていたが取られてしまった。勝ち点1は残念だが、最終戦、もう一度しっかり戦え、という神様からのお告げだと思って、しっかり勝ってその勝利を天皇杯に繋げる」と話していた。