川淵三郎氏の文化勲章受章を祝う会が国立競技場で行われる 招待者はメインスタンドに着席「スポーツを支える皆さんのお陰」
30日=国立競技場 文化勲章を受章した川淵三郎・トップリーグ連携機構会長(86)の受賞を祝う会が午後4時から国立競技場で424人の招待者がメインスタンドに座るなか行われた。ピッチレベルには、川淵三郎キャプテン(愛称)と康子夫人、日本サッカー協会名誉総裁・高円宮妃殿下、森喜朗元総理、麻生太郎副総裁らが参列し、1993年5月15日のJリーグ開幕と同じく春畑道哉氏の「Jのテーマ演奏」と華やかなオープニングに。スピーチでは30年前にスタートしたJリーグの理念が全国に浸透した現状を、「100万人ものボランティアが今活動してくださっている。そういう活動がなければ、自分の受賞はなかった」と、30年間スポーツを支え、発展させた全国草の根の功労者たちに心からの感謝を伝えた。
またスピーチの最後には、古河電工のサラリーマン時代からサッカーとサラリーマンの両立に打ち込むキャプテンと苦楽を共にした康子夫人に「61年間献身的にボクを支えて下さってありがとうございます。ボクよりも一日でも長く生きて欲しい、約束して下さい」と涙をあふれさせてスピーチ。康子夫人を呼び寄せてハグをすると2人の姿に場内から温かい拍手が湧いた。
式典後の会見で「今までも(康子夫人に)ウチで言ってきたが冗談交じりのように受け取られていたので、きょうは(スピーチも)ハグも明かさずに来た。これで本気だと思ってくれたかな」と話し、これまでJリーグチェアマン、サッカー協会会長、Bリーグ、などで行って来た全てのスピーチを自分で考え、文章にしてきたキャプテンらしいサプライズを交えた。今後のスポーツ界について「AIの普及を考えていくべきで、また、子どもたちの運動緒能力低下、スポーツ嫌いの人たちにも楽しんでもらえるボッチャやウォーキングサッカーの普及と、スポーツ界は草の根に向けた新しい取り組みを考えていって欲しい」と、トップの強化ではない草の根のスポーツ発展について言及した。12月3日、87歳になる。


