女子W杯なでしこジャパン ノルウェー戦前日会見と練習 池田監督「90分で決着する。自分が(PKを)指名するか選手が蹴りたいというか、状況で判断」PK戦について言及 ノルウェー監督は日本でもプレー
4日=ニュージーランド・ウエリントン 天候晴れ、気温11度 女子W杯決勝トーナメント1回戦でノルウェー(FIFAランキング12位)と対戦する(5日午後8時=日本時間同5時、リージョナルスタジアム)なでしこジャパン(同ランキング11位)はこの日、キャンプ地だったクライストチャーチを離れノックアウトステージ初戦のウエリントンに入った。池田太監督と長谷川唯が公式会見に臨み、その後、スタジアムから離れたトレーニング会場で前日練習(非公開)を行った。
会見で池田監督は、今後は延長、PKをも想定する点を質問された。監督は「延長、PKはあるが90分で決着したい」と、今の勢いに乗って90分での決着を強調。昨年のカタールW杯で森保一監督が選手間の挙手でPKの順番を決定したのに対し、池田監督は選手に決めさせるのか、自分で決定するのかについて「私が指名するか、選手のほうから蹴りたいというのか、その時の状況を見て試合で判断する」と、明言は避けた。
前回19年フランス大会では、ノックアウトステージの1回戦でオランダに敗れて敗退した長谷川唯は「(前回のチームと)比較することなく、一番上だけを目指していく」と、強い気持ちを表した。
予選リーグ初戦のザンビア、コスタリカ、スペインと、女子W杯で初の3試合連続での完封勝ちを収めた守りを、高さを持つノルウェー相手にどこまで連動して維持できるか、逆にノルウェーのスキをついてセットプレーで得点することもプランしている。
攻撃では、コスタリカ戦でニアを強烈な無回転シュートで打ち抜いた藤野あおばと同じ19歳で、肩のケガから復帰した浜野まいかが投入されるかにも注目。3日の練習にはフルで参加しており、肩の状態には不安はないという。現在スウェーデンの「ハンマルビーIF」に所属し、高さを活かした北欧勢のサッカーに日々触れているだけに、試合の流れを大きく変える「切り札」の役割を担いそうだ。
ノルウェーも公式会見に臨んだ。ヘゲ・リーセ監督は90年代、当時の日本女子リーグ「Lリーグ」日興証券でプレーし、宮本ともみコーチも出場した99年の米国大会(当時女子世界選手権の名称)1次リーグ第3戦でPKを決めている(ノルウェーが日本に4-0で完勝)。引退後は早くから指導者としての実績をあげ、21年東京五輪では英国女子代表を率い1―0で勝利している。日本の技術、精神面の長所と短所をよく知る名将でもある。
2018年に女子バロンドールを受賞した、ノルウェーのFWヘーゲルベルクにはケガをしたとの情報もあったが、公式練習にはヘーゲルベルクをはじめ23人全選手が参加した。