ネルシーニョ監督退任 交代した井原監督で初陣に臨んだ柏が首位・神戸に1-1の引き分け 大迫は今季10点目をあげる
20日=三協フロンテア柏スタジアム ネルシーニョ監督が成績不振で退任した柏レイソルは、首位を快走し3連勝を狙うヴィッセル神戸をホームに迎えて、井原正巳監督の初陣に臨んだ。システムは、前節と同じ4-2-3-1ながら、先発には山田康太を9試合ぶりに起用、またDF川口尚紀を5試合ぶりに起用した。
しかし前半24分、中盤でボールを奪った佐々木大樹が、左サイドの汰木康也に大きく展開。汰木のクロスを、武藤嘉紀がファーサイドで足元に収めると、これを、左横の大迫にパス。大迫勇也はゴール左隅に流し、これで自身、得点ランキング首位を2桁とする10点目でアウェーのゲームでアドバンテージを獲得した。柏はMFマテウス・サヴィオがボールのパス展開から決定機を作ろうとするが、神戸の堅守を前に無得点のまま前半を終えた。
後半に入って、先に交代カードを切った井原監督は、13分に山田をFWフロートに代えて1トップに。細谷真大を右のサイドハーフに移して攻撃の活性化をはかった。狙いは当たり、21分、神戸の左SBのDF本多勇喜に対して細谷が強いプレッシャーをかけると、本多は後方へバックパス。しかしGK前川黛也が、前にポジションをとっていたため、本多のパスは神戸ゴールへと流れてオウンゴールで試合は1―1となった。終盤に入ってともに交代で攻撃を展開するも、ともに2点目は奪えず試合はドローのまま終了。柏は苦しいなかで勝ち点1をものにし、順位を(勝ち点12)15位とひとつあげた。神戸は連勝を逃がしたが、5試合負けなしで勝ち点を30とした。
柏のホームはこの日12530人のファン、サポーターが詰めかけ、試合前から苦しい状況のチームを鼓舞。試合後、神戸の吉田監督は「スタジアムの雰囲気を含めて、(柏を勢いに)乗せてしまった」と話していた。
引き分けの井原監督は、「チャレンジャーの気持ちで試合に入り、アグレッシブに戦うというのは選手みんな90分通してやってくれた。残念ではありますが、この勝ち点1をポジティブに捉えて次につなげたい」とした。