スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2023年5月12日 (金)

Jリーグ30周年記念試合「多摩川クラシコ」FC東京が対川崎を7連敗で止め、新国立競技場4連勝 暫定8位浮上 川崎は脇坂の退場響く

12日=東京・国立競技場(5万6705人)Jリーグ30周年を記念した、スペシャルマッチ「多摩川クラシコ」が行われ、ホームのFC東京がクラブ史上最多の観衆を大きく上回る5万6705人のファンの前で、約4年に渡って7連敗中だった鬼門の川崎を2-1で下し連敗を止めた。FC東京は前半12分、右サイド長友佑都からのクロスが左サイドへ流れ、これを拾った逆サイドの徳元悠平が相手を1人かわして右足から思い切りのよいシュートを振り抜く。徳元の今季初ゴールは、自身J1初ゴールで、FC東京にとっては、「先制点を奪った試合は負けなし」(4勝1分)の「勝利のお守り」となる先制点となった。畳みかけるように、前半25分には、徳元の左サイドからの折り返しに、MF安部柊斗がスライディングでゴール前に、右足で押し込んで2点目を奪った。
 39分には、川崎の宮代大聖に1点を返されたが、前半で得意の勝ちパターンに持ち込んだ展開に、自信を持って後半も主導権を握った。後半6分には、仲川輝人が相手陣内でボールをキープしていたところ、脇坂泰斗にタックルを受けて転倒。このプレーがVARでレッドカードと判定され、反撃に出るところ川崎は10人と、早い時間で数的不利を背負ってしまった。
 その後、交代で流れを変えようとした川崎を、最後まで堅守で退けFC東京が新国立競技場4連勝を飾り、記念の30周年マッチをものにした。これで暫定8位に浮上した。川崎は連勝が3でストップした。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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