スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年7月30日 (土)

Jリーグ再開 横浜Fマリノス対鹿島の首位攻防戦はマリノスが2-0と完封勝ちで勝ち点を8差に広げる E1出場の岩田がダメ押しゴール

30日=日産スタジアム(3万1599人) リスタートしたJリーグが各地で行われ、日産スタジアムでは勝点45で首位を走る横浜F・マリノスと、勝点5差で追う2位の鹿島アントラーズが対戦、マリノスが2-0で勝って鹿島との勝ち点を8と広げ、首位を堅めた。
1993年にスタートしたリーグで、初年度から続く唯一のオリジナル10(開幕時の10チーム)同士による「The CLASSIC」と銘打たれた伝統の一戦は、激しい戦いとなった。マリノスは前節の鳥栖戦から6人の先発メンバーを変更。キャプテン・喜田拓也がケガから先発に復帰したほか、アンデルソン ロペス、實藤友紀、日本代表に招集された岩田と西村拓真も先発した。
ポゼッションで上回るマリノスは、前半からパスで鹿島を走らせる展開に持ち込む。37分、GKクォン スンテのゴールキックを、E1に出場した岩田智輝が奪って、素早くエウベルへ。左サイドからアンデルソン ロペスからがゴール前に返して、エウベルが先制点を奪って1-0で折り返した。
 後半に入ると鹿島の足が止まり、逆にマリノスは奪ってからの切り替えしで鹿島を圧倒、パスで相手を動かす戦術が功を奏し主導権を完全に掌握した。6分には、右CKのこぼれ球を岩田がハーフボレーでシュート、鹿島DFに当たってコースが変わり、2点目をあげた。最後まで運動量でも鹿島を抑えたマリノスが3試合ぶりの勝利をあげ、首位攻防戦に完勝して3年ぶりのリーグ制覇に向けて前進した。鹿島は第8節でも0-3で完封負けを喫している。シュートはマリノス17本に対して鹿島が2本だった。マリノスの
マスカット監督は試合後「本当に素晴らしいサッカーが見られた。この2週間は、代表に行く選手(7人)もいるなかで準備をしなければならなく難しいなかで、強いメンタリティーをもって戦った選手たちを大変誇らしく思う」と話した。

[ 前のページ ] [ 次のページ ]

このページの先頭へ

スポーツを読み、語り、楽しむサイト THE STADIUM

増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

最新記事

カテゴリー

スペシャルインタビュー「ロンドンで咲く-なでしこたちの挑戦」