松本は町田に2-3で敗れて5連敗、最下位で残留争い残り5試合へ「粘り気のある守備をしたかったが・・・下を向くな前を見よう」名波監督
3日=町田GIONスタジアム シーズン残り5試合となり、J1昇格争いにもまだ可能性を残す町田と、熾烈な残留争いで勝ち点を何とかもぎ取りたい松本が、町田のホームで対戦した。序盤に失点をして主導権を町田に渡してしまった松本は、後半も立ち上がりに失点するなど0-2から1点返すも、また突き放され、終始後手に回って2-3で敗れた。松本は、残留争いが熾烈になる終盤に今季ワーストとなる5連敗。今季7勝10分20敗と勝ち点は31のまま、得失点も-33点、最下位22位から残り5試合での残留に挑む。群馬戦、町田戦とアウェーが続き、7日はホームに新潟を迎える。名波浩監督は試合後、後半9分と立ち上がりに町田に決められたゴールを「2失点目のように自分たちのミスから相手の体重がグッと前になる(ミスから一気にチャンスに持って行かれる)ことが多々あった。もう少し粘り気のある守備をしたかったと思う」と悔やんだ。試合後、名波監督は選手に真っ先に「サポーターに下を向かずに挨拶しよう!」と大きな声をかけた。
敗因について「町田のほうが、完成度が高かった。走るとか、やり切る、とか、球際とか、そこには圧倒的な差があった。(ロッカーで)とにかく下を向くな、と。きょういい戦いができたかといえばそれはクエスチョン(疑問もある)だが、これを引きずってホームの新潟戦で点を取られて目を覚ます、そんなことがないように(松本に)帰るまで、帰ってから、身体のコンディションをあげてケアをしていこう、と(選手に)」話をした」と、自身もオンライン会見で下を向かなかった。
松本は今季20敗を喫しているが、名波監督が就任して以降、6月26日の琉球戦(0-4)から山形、水戸、愛媛、大宮、磐田、アウェーの東京V、栃木、岡山、と10月17日まで全て完封負けと無抵抗の敗戦に甘んじ慣れ切っていたのではないか。しかしこの日は、負け試合でも町田から2点を奪った。歯を食いしばって、何かを掴もうと抵抗する。そういう気持ちが示した些細な変化は、前を向く理由に見える。もちろん、松本から駆け付けたサポーターも下を向いていなかった。