Jリーグ、プロ野球 共に「来季は満員を目指して準備をする」 20年春以来のスポーツ観戦の正常化へ一歩前進
11月1日=オンライン プロ野球(NPB)とJリーグが連携して続けている第42回の「新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、ともに来季、感染状況を判断したうえで、満員の観客を入れる方針を示した。1日からは政府の定めた大規模イベントの1万人上限が撤廃される。一方で、収容定員の原則50%以内に抑える措置は続く。
斉藤惇コミッショナーは「来年は何としても100%入ってもらって(試合を)やれる準備をしたい。2月の春季キャンプが始まる前に態勢を立てていきたい」と話し、村井満チェアマンも「できる限り100%のお客様を迎えることを目指してやっている」と、感染者数が増減に対して機動力を備える点を強調しながら「もし第6波のようなことがあれば抑える、現在の状況だったらぐっと広げていく、と機動性を高めたオペレーションを目指す」と、実証実験の結果に手応えを見せた。
専門家チームの座長を務める賀来満夫・東北医科薬科大特任教授は感染状況の判断は慎重に見極める点を確認したうえで「(来年の)1~3月に徐々に感染状況が安定してくれば、フルに近く(観客に)入っていただくことは今後できるのではないか」と、連絡会議が20年3月に立ちあがって以来、42回目となるこの日の会議で議論の方向性が大きく変わったとポジティブな見解を示す。
村井チェアマンは合わせて「声を出さない応援など、本当に心苦しい御願いをしている。しかし皆さんの素晴らしい観戦マナーのおかげで、マスクも着用し、手拍子で応援する日本独自のスタイルができたとも思う」と、ルヴァン杯の決勝(10月30日)で話している。1日午後行われた実行委員会では、これまで禁止していたビッグフラッグによる応援(振るのみ)、タオルマフラーの使用などを段階的に解禁していく方針を確認した。