スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年9月18日 (土)

FC東京味スタで約3か月ぶりの勝利 フル出場で11年ぶりの復帰・長友「魂のこもったプレーで勝利を届けたかった」

18日=味の素スタジアム(4368人) Jリーグ29節が各地で行われ、五輪の日程のために7、8月とアウェーの連戦を続けたFC東京(勝ち点45で8位に)が、最下位の崖っぷちに立つ横浜FCをホームに迎えた。2010年5月のJリーグ出場以来11年ぶりに古巣に復帰した長友佑都(35)も左サイドバックで先発。この投入など流れを積極的に掴もうと大雨の中でもダッシュをかけたFC東京は、前半19分、アダイウトンがエリア手前左からパスを送ったのを起点に、Dオリヴェイラがはね返りを反転して左足でシュート、これが決まり先制する。最下位の横浜FCが立て直そうとする時間を与えず2分後の21分、横浜FCのDFのミスからボールを奪ったレアンドロが、自ら運んでシュートを決めて2-0と試合を優位にした。前半終了間際の43分には、またもオリヴェイラが東からのクロスを頭で入れて、前半を早くも3-0として折り返した。
衰えない運動量でチーム全体を鼓舞する長友の動きもFC東京を勢いづけた。後半41分にも、カウンターから、渡邊凌がシュートを打ち、こぼれたボールをレアンドロへ。レアンドロは冷静にこの日2点目を決めて横浜FCを振り切る4-0で、ホームで約3か月ぶりとなる勝利をあげた。
 長友は試合後、場内のインタビューで、「嬉しいです、嬉しいです」と、二度言葉を振り絞り11年ぶりに復帰した試合をフル出場、勝利で飾った喜びを表現。「青赤のユニホームで魂のこもったプレーをして勝利を届けたかった。東京(クラブ)は絶対に強くなると確信を持っている」と、練習合流わずか3日ながら自信を見せた。
長友の復帰について長谷川健太監督は「(長友のような選手はチームの)元気印、いつも太陽のような存在だ」と、好ゲームをけん引したベテランを称賛した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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