スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2021年4月24日 (土)

横浜Fマリノス5得点完封で「ダービー」完勝、公式戦12試合無敗 前田は日本人得点ランクトップの8点目 横浜FCは未だ今季未勝利

24日=日産スタジアム(1万2297人) Jリーグ第11節が行われ、横浜Fマリノスは、今季未勝利(2引き分け)の横浜FCを迎え「ダービー」に臨んだ。横浜FCは、ここで流れを変えるきっかけを掴もうするが、試合の中盤29分に、PKを与え、これをマルコス・ジュニオールに決められ失点。逆にマリノスは一気に主導権を握って、34分には、オナイウ阿道が追加点を奪って2-0で前半を終えた。
 ダービー独特の緊迫感を勢いに変えたマリノスに対し、横浜FCはその勢いに押され、球際でも勝負できなかった。23分、
オナイウ阿道がこの日2得点目を決めると、東京五輪代表入りを狙う前田大然は、流れのなかからシュートを決めて2試合連続、今季通算8点目をあげて得点ランキングで日本人トップに立った。最後は、チーム合流4日でデビューしたレオ・セアラが5点目を奪ってマリノスは5-0で完勝。横浜FCは、監督を解任した「カンフル剤」
が効かない事態に陥っている。
 前田のゴールは、マリノスらしいアグレッシブな守備から奪ったボールを、エウベル、水沼宏太、サイドをあがった扇原貴宏とつなぎ、扇原のクロスにトップスピードで飛び込んで右足で合わせた。空間の点に合わせるようなゴールに、「相手から一瞬消える駆け引き、そのスキを逃がさないようにしている。ゴール前でスピードに乗ったなかで、どれだけ相手を振り切って決められるかが大事で、あの1点は僕にとって大きかった」と、会心のゴールを振り返っていた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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