公式戦6試合中止のG大阪23日活動再開 試合後のロッカーでマスクなしの会話が集団感染の原因か 対策連絡会議で指摘される
22日=オンライン プロ野球とJリーグによる新型コロナウイルスの対策連絡会議が開かれ、J1ガンバ大阪で、選手やスタッフに新型コロナウイルスの感染者が8名(選手6名、スタッフ2名)出た事例について、専門家から、試合後にマスクを着用せずにロッカールームで会話をした点などが、感染拡大の要因になった可能性があるとの指摘を受けた。今月10日までに選手やスタッフなど8人が新型コロナウイルスに感染したため公式戦6試合が中止に。対策連絡会議の後の会見では、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授が、試合後にロッカールームで、マスクを着用せずに会話をしたり、移動用のバスに設置されたトイレを共同で使ったりした行動が感染の要因になった可能性があることを説明した。賀来氏は「緊張感からホッとしてしまう場所だと思うが、ロッカールームではマスクの着用や換気を徹底し、バスで(長距離を)移動する際には、バス内にある不特定多数が利用する狭いトイレではなく、パーキングエリアのトイレを使用することが望ましい」と、今後の対策を提案した。
またJリーグの村井満チェアマンは「ロッカールームに試合前にはマスクをして入るが、試合後にマスクが外されている可能性があった。反省点は基本中の基本」と、緊急事態宣言があけて観戦者が増加していく状況で、クラブ、選手に改めて感染対策の徹底を求めた。
ガンバ大阪は、この日、チーム全体で2回行ったPCR検査で、新たな陽性者が出ず感染が広がる可能性が低いとして、23日からチームの活動を再開すると発表した。今後は、選手が練習後にマッサージなどを受ける部屋を2か所に分け、チームの施設にある浴槽の使用を禁止するなど感染対策をより厳しく行うという。ガンバ大阪の小野忠史コメントは以下(抜粋)
「すでにリーグ戦が進む中、チームは 2 週間の活動休止により、大きくスタートから出遅れるというかつてない厳しい状況で今シーズンを戦うこととなります。創立 30 周年を迎えるガンバ大阪において、過去を振り返っても一番困難なシーズンであるといっても過言ではありません。しかし、我々はタイトル獲得という当初の目標を変えることはありません。今シーズンのスローガン「TOGETHER as ONE」のもと、皆様と心を一つに力を合わせれば、今回の困難もきっと乗り越えていける。そしてこれを乗り越えることで、クラブ・チームはさらに逞しくなり、強いガンバをお見せできると信じています」