東京オリンピック 森喜朗会長年頭あいさつ「新年のあいさつはこれが最後になるように・・・」なかったはずの年頭あいさつに
12日=オンライン取材 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)、武藤敏郎事務総長(77)が、都内で組織委員会職員に対する年頭挨拶を行った。今年は本来なら年頭挨拶はなかったはずだが、延期により、はからずも今年も挨拶をする結果に。森会長は「この新年の挨拶が最後の挨拶になることを期待しなければならない」とした。昨年3月、五輪延期を決定した当時よりも増えた新型コロナウイルス感染者数に、五輪の開催地である東京都にも2度目の緊急事態が発令されたばかり。先週末に行われた複数の世論調査(9,10日=共同通信)でも、「中止」もしくは「再延期」といった否定的な声が8割に達するなど、開催への機運を高めるといった流れではない。武藤事務総長は「この状況下で、皆さんが懸念を持つのはある意味自然なこと」と話したが、「国も都も関係自治体も準備を進めている。(コロナが)落ち着いていくことを期待したい」と、引き続き準備は続ける方針を改めて表した。森会長は、「私がここで考え込んだり、迷ったりすれば、すべてに影響する。あくまで進めていく。これが私の最後の仕事。天命」と、会長として力を込めた。
2月には、五輪の準備状況を確認する「プロジェクトレビュー」がIOC(国際オリンピック委員会)と行われる予定で、3月25日には聖火リレーがスタートと今後スケジュールが組まれている。IOC、開催都市が初めて経験する新型コロナウイルスへの対策だけに、聖火リレーのスタート前が重要なポイントとなる。


