Jリーグ首位川崎 5試合連続の3得点以上で5連勝 小林悠も5年連続2桁ゴールで得点王狙う
20日=埼玉スタジアム(6357人) 折り返しとなるJリーグ17節が行われ、首位を独走する川崎は、アウェーの浦和戦に臨んだ。13日以降1週間の間にリフレッシュしながら、充実したトレーニングで後半戦に入ったという川崎は、立ち上がりから早いペースで攻めあがる浦和に受ける形で試合をスタート。ゴールがどちらにもない時間帯、川崎は試合を読む注意深さや集中力で際立っている。前半、浦和がペースをあげボールを失うと、左右の攻撃に振られるのをチーム全体が同じ絵として見極めたのか、37分には大島僚太が左サイドから中央へ鋭い横パスを出してから、脇坂泰斗は引き付け右へ。これを受けた家長昭博がペナルティエリア右から中央へ浮かせたパスを出す。山根視来が右足でダイレクトのボレーシュートを放って先制した。
後半5分、「(自分も)対策され、チームとしてもあまり良くなかった」と考えていたという小林悠が、セカンドボールを拾った齋藤学からのクロスに走り込んでヘディングシュート。2点目を奪って、後半にかける浦和の気勢をそいだ。「1試合で3点と取ろう」(鬼木監督)をスローガンに、大量得点を続ける川崎は、アディショナルタイムに入った後半47分にカウンター攻撃を仕掛ける。ロングボールを受けた家長が、左足でファーサイドへクロスを送る。ここに、交代で入ったばかりの宮代大聖が左足でシュート。GKに阻まれたが、Lダミアンがセカンドボールを押し込み、ゴールへの貪欲さを象徴するようなゴールで浦和を下した。
川崎は勝ち点を47に伸ばして、これで18試合で55点、この5試合も全て3得点以上をあげての5連勝となった。シーズン最多得点は、1998年の磐田で107得点、34試合の1試合平均3.142点と、川崎は後半戦に20年ぶりの記録更新をかける。2点目をあげた小林悠は得点ランキング5位の10点目、5年連続で2桁ゴールをあげ、16点で首位のオルンガ(柏)を追う。小林は試合後、「(2桁得点は)1人で取れるものではないし、活かしてくれるチームメートに感謝したい」と冷静で、結果にこだわり勝ち続ける今のチームを「優勝したシーズンもそうだった」と、自信を深めていた。また、「どのチームが相手でも3点を取ろうと(鬼木監督が)意識付けてくれる。1、2点で満足する選手はいない。(自身も3年ぶりの得点王を)もちろん、優勝と得点王を目指している。ただオルンガ選手はここ数年であれだけの選手はいない・・・・・まぁ頑張ります!」と、長い沈黙の後、笑顔で意気込みを見せた。