スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年7月22日 (水)

「生え抜きの自分は、絶対に負けちゃいけないって思う」J113年ぶりの横浜ダービー 初経験の遠藤1得点1アシスト横浜M4-0と完勝

22日=日産スタジアム(4819人)天候晴れ、26度、湿度75%

再開後1勝1分け2敗と、負けが先行する昨季覇者の横浜Mは、13年ぶりに実現した「横浜ダービー」に勝って流れを掴みたい試合。立ち上がりから序盤、横浜FCが高い位置からアグレッシブなマンツーマンでマリノスは受ける格好となった。しかし31分、左サイドでMジュニオールがボールを持つと、Mジュニオールはペナルティエリアに走り込んだEジュニオにクロスを出す。Eジュニオと競った横浜FC・田代のオウンゴールとなって先制した。後半11分には仲川がファーサイドを狙ってゴール前にパスを送ると、Mジュニオールが抜け出しフリーのままワンタッチでゴール。横浜FCの集中力を断ちきる2点目となった。20分には、交代で入った水沼からチャンスが生まれる。ドリブルからファーサイドへのクロスに遠藤がヘディングで決めて3-0。4点目も遠藤が左サイドで粘り、一度はボールを失いながらDF2人を振り切ってラストパスをEジュニオがゴール右へ決めた。横浜Mは今季最多の4点で再開後も2勝とした。ポステコグルー監督は試合後「いいゲームができた。勝ち点3が取れてうれしい。とにかく大事にしなければいけないのは、自分たちのサッカーを続けること」と、完勝を喜んだ。また1アシスト1ゴールの遠藤は、J1で初めて経験したダービーに「僕のような(マリノス下部組織からの)生え抜きの選手は(ダービーには)負けちゃいけないという気持ちを持っていた。(再開後)流れに乗れていなかった分、この試合に込めた思いがあった」と、上位への浮上に手ごたえを見せていた。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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