スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2020年2月 8日 (土)

Jリーグゼロックススーパーカップ 神戸がJ新記録の9人失敗珍PK戦でマリノス下し初V イニエスタ「クレイジーな展開」

8日=埼玉スタジアム 昨シーズン15年ぶりのJ1王者に返り咲いた横浜F・マリノスと、クラブ初タイトルで天皇杯を制したヴィッセル神戸が今シーズンの開幕を告げる「ゼロックススーパーカップ」で対戦した。試合は前半27分、イニエスタがスペースのない場所からドウグラスへのラストパス、これをゴールとした神戸が先制する。しかし9分後にはマルコス・ジュニオールがこぼれ球に飛び込んで同点に。前半40分には、古橋亨梧の得点で神戸が勝ち越し折り返した。
 後半9分には、扇原貴宏のゴールで2-2とし、神戸は山口蛍のゴールで再び3-2とマリノスを退けたが、73分、エリキのゴールで三度追いつく粘りを見せて試合はPK戦へ。90分で6ゴールが入った試合も、今大会初だった。 
 
キッカー1人目の先攻の横浜チアゴ、神戸イニエスタともにゴールを決め、2人目も決めて2-2.しかし3人目以降、9人連続で失敗する「珍事」が起きた。最後は神戸の山口が決めて、天皇杯に続き、神戸がシーズン最後と、シーズン最初のタイトルを初めて獲得。賞金3000万円を手にした。イニエスタは試合後「PKはクレージーな展開となったが、自分たちの勝利にできてよかった」と、苦笑しながらコメントした。

また、今試合は、コロナウイルスの拡大が懸念される中、5万人(観客51397人)規模のスポーツイベントの開催としても注目された。Jリーグ村井チェアマンは予防と同時に、通常の救護体制を試合中に具合が悪くなった観客に対応するために医師、看護師を倍以上配置。さらに関係者は全員マスクを着用したほか、観客のマナー、予防の告知徹底を場内の大型TVで行うなどした。村井チェアマンは試合後「根拠のない噂ではなく、リーグが一元的に集めた情報を今後Jすべてのクラブに伝えて開幕まで準備をする。また他のスポーツでの参考になるのならお話もする。このくらいの規模でオリンピックのシミュレーションにはなったと思う」と、ひとまずほっとした様子だった。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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