スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年8月31日 (土)

Jリーグ町田がアディショナルタイムに同点に追い付く 広島に首位を譲るも勝ち点55で並んで2位

8月31日=国立競技場(4万8887人) J1リーグ第29節が行われ、6連勝中の広島の足音が迫る中、首位町田が国立に浦和を迎えた。台風の影響で湿度が90%と過酷なコンディションのなか4万8000人の観客が観戦する大舞台で前半37分、左サイドで獲得したFKから浦和に先制を許す。町田が敷いたラインを超えるファーサイドへMF大久保智明の左足からペナルティエリア右でポジションを取っていたMF関根貴大が、右足のアウトサイドでゴール。
 迎えた後半、町田は3バックに替え中盤をより厚くする。立ち上がりの4分、ドリブルで左サイドを上がったFWのナ・サンホが左足でクロスを上げ、ニアサイドでFWオ・セフンがヘディングシュートでゴール。早い時間に同点に追い付いた。
 前半から浦和を上回るシュートを放ちながら決めきれず(試合を通じて17本、浦和は6本)、流れを浦和に渡してしまう。土壇場の残り3分、途中出場の浦和のFWチアゴ・サンタナにヘディングで勝ち越された。さらに途中出場のMF松尾佑介のカウンターで3点目を奪われたかに見えたが、VARによって別のポジション
でファールがあったためゴールが取り消しに。1―2のビハインドで終了かと思われた後半アディショナルタイム8分、FWエリキがゴールを奪い町田は勝ち点1を奪取して7連勝で首位に立った広島と並ぶ勝ち点55で、アジア最終予選が始まる日本代表の活動に入る。町田からは、GK谷晃生、DF中山雄太、初招集のDF望月ヘンリー海輝の3人が代表に選出されている。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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