スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年8月 4日 (日)

パリオリンピック サッカー女子なでしこジャパン 延長戦でアメリカに突き放され準々決勝敗退 東京五輪、23年女子W杯に続き世界4強の壁に阻まれる

3日パリ(パルクデプランス) 天候晴れ、気温23度、湿度60% 
パリオリンピックに出場しているサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は、準々決勝1回戦でアメリカと対戦し、90分では決着が付かず延長前半のアディショナルタイムに、右サイドからFW・ロドマンに決勝ゴールを奪われ0-1で敗れて大会を終えた。
 21年の東京五輪(8強)、23年女子W杯(オーストラリア・ニュージーランド大会、8強)に続き主要大会での4強の壁をまたも突破できなかった。アメリカとは過去の対戦でも1勝しかあげておらず(2011年W杯でのPK勝ちは記録上引き分け、初勝利は翌年の国際大会)オリンピックの対戦でも未勝利(4敗)。国際主要大会で直近に対戦したのは2015年W杯カナダ大会の決勝以来だった。
 なでしこはグループリーグ第1戦にスペインに逆転負けを喫したが(1-2)、2試合目のブラジルにはアディショナルタイムに2点を奪って逆転勝ち(2-1)、最終戦のナイジェリア戦には3-1と勝利してグループ2位でグループB首位のアメリカとのトーナメントに入った。中2日の過密スケジュールで両者の足が動かなくなってしまった苦しい時間帯に
アメリカが粘ってなでしこを振り切った。
 東京五輪でスウェーデンに負けて8強に終わったのち、日本サッカー協会は高倉麻子監督に代わってU20W杯で初優勝を果たした池田太監督を選出。育成年代からともにチームを構成したDFの南萌華、高橋はな、長野風花、宮澤ひなたら9人をなでしこジャパンへと成長させ、熊谷紗希、長谷川唯らとの融合でチームをここまでまとめた。池田監督はパリ五輪までの契約と見られ、日本サッカー協会女子委員会は今後、次期監督の選出にも着手することになる。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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