スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2024年6月30日 (日)

陸上の日本選手権最終日 激しい雨の中 男子110㍍H村竹、女子100㍍H福部、女子走り幅跳びの秦がそれぞれ優勝で初の五輪代表に内定

30日=新潟・デンカビッグスワンスタジアム パリ五輪選考会を兼ねた陸上の日本選手権最終日が激しい雨のなかで行われ、男子110㍍ハードル決勝では村竹ラシッド(22=JAL)がすでに複数回突破しているパリ五輪参加標準記録(13秒27)をまたも突破する13秒07の好タイムで優勝し初の代表に内定した。また、女子100メートルハードル決勝でも、五輪参加標準記録(12秒77)を準決勝で突破した福部真子(28=日本建設工業)が12秒86で優勝。初の五輪代表に決まった。
 女子走り幅跳び決勝では、昨年のアジア選手権でパリの参加標準記録6㍍86を上回り6㍍97の日本新記録をマークして優勝した秦澄美鈴(はた・すみれ、28=住友電工)が、6回目に6㍍56センチとこの日最長の記録を跳んで大会4連覇を果たし初の五輪代表に内定した。
 男子100㍍では5月に参加標準記録10秒00を切った(9秒99)サニブラウン・ハキーム(25=東レ)がすでに内定。1種目最大3枠を巡って残る2枠の争いだった。今大会で10秒00を切った選手が優勝すれば即時内定となったが、標準記録は突破できず、決勝では坂井隆一郎
(26=大阪ガス)が10秒13(向い風0.2メートル)で優勝。10秒14で2位の東田旺洋(28=関彰商事)、3位の柳田大輝(東洋大)との同タイム接戦を制して連覇を果たした。自己ベスト9秒98を持つ元日本記録保持者・桐生祥秀(28=日本生命)は10秒26の5位だった。
 陸上は五輪出場権をかけた競技会を終え、あす7月1日、新潟でパリオリンピック日本代表内定者の会見を行う。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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