なでしこジャパンスペイン遠征(ニュージーランド戦)に出発 23年W杯得点王の宮澤ひなたもケガから本格復帰「自分の体を見つめ直せた」
27日=羽田空港 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング7位)が5月31日(日本時間23時)、6月3日(日本時間23時)にスペイン・ムルシアで行われるニュージーランド(FIFAランキング28位)との国際親善試合に向けて日本を出発した。出発したのは15人で、キャプテンの熊谷紗希ら7人は現地で合流する。
今遠征はパリオリンピックに向けての数少ない実戦で、この2試合で五輪のメンバー18人(W杯とは異なり五輪のルールで18人となる)への絞り込みが行われる重要なテストでもある。
ニュージーランドは昨年の女子W杯をオーストラリアと共催し、グループリーグの突破はできなかったものの開幕戦でW杯優勝経験国のノルウェーに勝つなど、勝ち点4を獲得して女子サッカーの人気、地位を高めた。その機運をパリ五輪出場につなげており、池田太監督は「オリンピックに向けて準備しているチームと(強化試合が)できるのはポジティブ。この遠征が終ったらメンバーの絞り込みを始め、対戦国(スペイン、ナイジェリア、ブラジル)の分析もしなくてはならない」と、あと2カ月と迫るパリ五輪へモードの切り替えになる遠征と位置付けた。
また昨年のW杯で得点王に輝いた宮澤ひなた(マンチェスターユナイテッド)は昨年の足首のケガから完全復帰。「挑戦したいと(イングランド)に行ったらケガ。でも落ち込む時間もなかった。ケガをして自分の体を見つめ直せた」と、左右で差が出てしまった筋力や足首のじん帯の緩みなど、日頃ゆっくりケアできない箇所やフィジカルに取り組めたと収穫のほうを口にした。身体も一回り大きくなったとし、「五輪でも得点王を?」と聞かれると、笑顔ではにかみながら「はい、その(昨年得点王の)勢いで」と、苦しいアジア予選を勝ち抜いたチームに貢献したいと強調した。