サッカー日本代表北朝鮮戦へ合宿開始 カタールW杯以来復帰した長友 強風注意報にも負けず短パン姿で先頭走る「代表に来ると疲れが吹っ飛ぶ」遠藤保仁の代表戦歴代最多152試合更新も視野に猛追宣言
18日=千葉市内 26年W杯北中米大会を目指しアジア2次予選北朝鮮戦(21日=国立競技場、26日=アウェー)に臨むサッカー日本代表が合宿をスタートした。初日は、22年12月のW杯カタール大会以来の1年3か月ぶりの選出となった37歳の長友佑都(FC東京)、毎熊晟矢(C大阪)、川村拓夢(広島)と、先週末金曜日に試合をした田中碧(デュッセルドルフ)、久保建英(ソシエダ)の5人が風速8㍍を超える強風のピッチで約45分トレーニングを行い、長友は短パン姿で先頭を切った。帰国した板倉滉(ボルシアMG)、前田大然(セルティック)ら5人は室内で器具を使って調整した。
現在代表出場記録142試合と、歴代最多の遠藤保仁(G大阪コーチ)にあと10試合となる長友は練習後、代表に行く喜びや興奮のあまりこの日は早朝4時に目覚めたと明かして笑った。
「朝早くから細胞たちが目を(興奮で)覚ましたんで、(細胞に)いったん落ち着け、と。(ここに来るのが)楽しくて仕方がないし、代表に来ると疲れも吹っ飛ぶ」と、はつらつとした様子で話した。メディアに対してもピッチと同じく大きな声でコメントする長友のスタイルにミックスゾーンにもエネルギーが満ちるようだった。
「やたがらすさん(日本代表のエンブレム)とは縁があり、常にやっとさん(遠藤)を超えたいと思ってきた」と、代表歴代出場数更新へも視線を置く。
8強に終わったアジアカップを外から見ていて「覇気がないな、と感じた」という。一方長く代表活動歴を誇るでベテランは「難しい時も悪い時も絶対にある。苦しい時こそ盛り上げるメンタリティーは自分は強い、とは思わないけれどコントロールはできる」と自信をのぞかせる。ミャンマー、シリアに勝利して勝ち進む2次予選の後、アジア杯で敗退。沈滞しかねないムードを断ち切りたいとの森保監督の思いは、もちろん汲んでのものだろう。チームの雰囲気を変えることは、三笘薫の欠場で不在となる左サイドの構築や対人、といった任務にプラスされる重要な要素ともなる。
初日から、距離を詰めるコミュニケーションに、若手には「多少引かれて距離を取られたのは感じた」と笑い飛ばす。21日には、国立競技場での北朝鮮戦と、韓国ソウルで行われているMLB公式開幕戦シリーズもある。
「テレビを付ければ大谷さん(の話題)ばかり。ぼくらもしっかり結果を出して盛り上げないと」。
およそ3年も続く長く苦しい戦いでやっと掴むW杯出場への道のりを、4大会出場を果たし5大会目を今から逆算しているという37歳のさり気ない言葉に決意がにじんだ。