なでしこジャパン W杯以来の公式戦でアルゼンチンに8-0 パリ五輪予選前最後の強化試合に
23日=北九州スタジアム(7265人) なでしこジャパンが7月のW杯オーストラリア・ニュージーランド大会でベスト8に進出して以来となる公式戦に臨み、FIFAランキング31位でW杯では勝ち点1にとどまったアルゼンチンに8-0と圧勝した。なでしこは、W杯準々決勝でスウェーデンに敗れた際、中盤を支配されてしまった展開に「新たな選択肢として」(池田太監督)DFの熊谷紗希を一列前に配置するシステムでスタート。前半開始2分で田中美南が先制ゴールを奪うと、10分には長谷川唯がPKで2点目、25分に遠藤純のクロスから高橋はながヘディングで決め、39分には長谷川がゴールを決めて4-0で後半へ。後半スタートから地元出身の杉田妃和、植木理子を投入し攻撃の手を緩めることなく清家貴子、杉田、PKで植木、最後は清家がアディショナルタイムでゴールを決めて8-0とした。アルゼンチンは、母国を出発しフランクフルトから日本に向かう途中、アゼルバイジャンとアルメニアの紛争に巻き込まれる形で一度フランクフルトに引き返し、その後、コペンハーゲンに移動して羽田空港、北九州に到着。予定の到着よりも丸一日遅れて結局練習は前日1回のみで試合に臨むという気の毒な状況だった。試合後、なでしこの池田監督、熊谷主将、長谷川、杉田がヒーローインタビューを受けているすぐ横で、全員で肩を組み小さな円陣でポルタノバ監督が選手たちに大きな拍手を送っていた。
なでしこジャパンは10月23日からウズベキスタンで行われるパリ五輪2次予選に臨む。ウズベキスタンのセントラル方式で、インド、ウズベキスタン、ベトナムの順で戦い、グループトップか2位(ほか2グループとの戦績になる)に入る4チームが3次予選(最終予選)に進出できる。五輪枠はわずか2か国。