スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2023年8月 6日 (日)

女子W杯なでしこジャパン ノルウェーを下し準々決勝の会場オークランドへ移動しトレーニング 7日は休養日に

6日=ニュージーランド・オークランド 天候晴れ、気温15度 女子W杯トーナメント1回戦でノルウェーを3-1で下して2大会ぶりの準々決勝に進出した「なでしこジャパン」は、この日、試合が行われたウエリントンから、準々決勝、準決勝の試合都市オークランドに移動、午後6時前から練習を行った。冒頭には、ノルウェー戦を振り返ってのミーティングを練習場(ノースハーバースタジアム)で行い、試合に出場したメンバーはランニングやリカバリーを中心に、出場時間の短い選手はパスの受け手と出し手の位置を細かく確認するボールを回すメニューを行った。練習後には、池田太監督が取材に対応。すでにノルウェー戦を見返し「思った以上に引いた(守備を固めた)相手に、色々と攻撃の糸口を作ろうとしていた。押し込まれたらカウンターもあるし、押し込んでいる時にはコンビネーションを活かす。選手は自信を持ってやっている」と、特にこの2試合での選手の成長ぶりを称え得た。
 そして「体のケアに当てる日にして欲しい。特に、脳疲労というか、もう1度頭を落ち着かせる日にしてもらいたい」と、4連戦でもっとも疲労が蓄積している「脳」を休めるため、7日を完全なオフとすると明らかにした。1次リーグの初戦、アフリカ勢の未知の力を想定したザンビア戦、突破を決めようと挑んだコスタリカ、決勝進出を決めて臨めたスペイン戦と、ノルウェー戦と4試合で戦い方の「バリエーション」を七変化しながらわずか1失点とミスもない。「脳疲労」という単語に、選手がいかに高い緊張感と集中力を持ってこの半月、試合と練習に臨んでいるかが伺えた。6日夜、準々決勝の対戦相手が決まる、スウェーデン対アメリカの試合をホテルで観戦する。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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