スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2023年7月 6日 (木)

なでしこジャパンW杯へ都内で壮行会 「何回立っても最高の舞台」4大会連続出場、2大会連続キャプテンの熊谷 14日には壮行試合

6日=都内 20日に開幕する「FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023」に臨むなでしこジャパンの壮行会-BE YOUR BEST SELFが行われ、代表選手21人と池田太監督が出席し、会場には一部のサポーターも参加し、戦いの前の和やかな時間を楽しんだ。なでしこジャパンに9年ぶりに復帰し、初のW杯代表の座を手にした猶本光は「きょうは皆さんのパワーをたくさんもらって、W杯に向けて充電満タンで行きたいと思います」と、ファンとの交流を楽しんだ。今回で4大会連続出場となる熊谷紗希は「サッカーをしている人の夢の舞台、4回目立たせてもらいますが、何回立っても最高の舞台だと思います」と、集まったサポーターにも伝えた。熊谷は今回、ただ1人の11年の優勝メンバーで、2大会連続で主将を務める。
 印象的だったのは、レジェンドでビデオメッセージを寄せた澤穂希さんのコメントだった。「とにかく全力で日の丸を背負って全員で戦って欲しい、体を張って、結果を出して欲しい」と、日の丸を背負って体を張って、という、和やかな壮行会とは異質な単語と表情に、彼女のいまだに変らない女子サッカーへの覚悟、あれから12年が経過した今のなでしこの危機感が滲み出ているように映った。
 なでしこは14日に「MS&ADカップ2023」(仙台)でパナマとの壮行試合に臨み翌日にグループリーグ3試合が行われるニュージーランドに出発する。22日1900時ザンビア戦(日本時間同1600時)、26日1700時コスタリカ戦(日本時間同1400時)、31日1900スペイン戦(日本時間同1600時)。今大会は初めて32カ国による実施となり、賞金額も過去最高に。なでしこは、1991年、当時女子世界選手権で始まった第一回から9大会連続出場を果たしている。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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