スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2023年2月27日 (月)

サッカー協会と全日空が26年北中米W杯までの「メジャーパートナー」契約 代表の「初搭乗」は3月欧州からの帰国便 「(サッカーと)ワクワクが満たされる世界を」井上社長が期待

27日=羽田空港 日本サッカー協会とANA(全日本空輸株式会社)が、「JFAメジャーパートナー契約」に関する基本合意に至ったとし、羽田空港のANA格納庫でJFA・田嶋幸三会長、ANA・井上慎一社長が揃って記者会見に臨んだ。契約期間は23年2月27日から26年12月31日まで、26年の米国、カナダ、メキシコ3か国共催によるW杯には、ANAで乗り込むことになった。また今年7月の女子サッカーW杯オーストラリア・ニュージーランド共催にもなでしこジャパンの選手たちを運ぶほか、国内の遠征、選手育成や指導者養成、グラスルーツ活動においても全般的な支援を受ける。
 ANAに代表選手が初めて搭乗するのは、3月の代表戦に向けて欧州から選手たちが帰国する際になりそうだ。
 日本協会は、1999年9月から、キリンの次に長い期間、日本代表のサポートカンパニーとしてJAL(日本航空)との契約を続けてきた。過去には、98年W杯フランス大会アジア最終予選で「アウェー」という独特の対戦方法がスタートしたのをきっかけに、定期便は飛んでいない国々や、狭い空港、VISAの発給が困難な国などへの遠征が増加。代表のコンディションを最優先に数々のチャーター便を別に用意するなど、厚いサポートを受けてきた。もちろん無料ではないが、無理は受け入れてもらって来たはずだ。
 ANAは2月15日に新たな経営方針を発表したばかりで、井上社長は「ワクワクが満たされる世界を、とビジョンを発表した私どもにとって、日本代表はまさにワクワクを満たす活躍をされた。また、ベンチャー企業としてスタートした社の歴史と、(JFAが)たゆまぬ努力で栄光を掴まれたのもまさに同じ」と、ANAとJFAのイメージの共有を説明。田嶋会長もなでしこジャパンのW杯での活躍など、新たなパートナーとの関係に感謝した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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