ザッケローニ、ベンゲル、クリンスマン各氏が指導者向け「フットボールカンファレンス」で森保監督の采配を称賛 「W杯で(サッカーの)本質感じた」森保監督
14日=横浜市内 日本サッカー協会(JFA)が毎年行っている指導者向けのシンポジウム「第13回フットボールカンファレンス」(15日まで)が行われ、カタールW杯を振り返った。コロナ禍を挟み3年ぶりに対面で500人が会場に集まり、オンラインでも1000人以上が視聴するなど盛会となり熱気に包まれるなか、日本代表の森保一監督のほか、FIFA(国際サッカー連盟)のテクニカルスタディグループ(TSG)の元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏は来日し、TSGリーダーのアーセン・ベンゲル氏(名古屋、アーセナルを監督)、同グループのユルゲン・クリンスマン(元ドイツ代表監督)らはそれぞれオンラインで出席。ドイツ、スペインを破った日本代表について、「森保監督の采配は素晴らしいものだった」とベンゲル氏は森保監督の交代について称賛し、ザッケローニ氏も「日本人の技術が高いことを私は知っている。それに加え、今大会で速く、持久力があるフィジカルの力を示した。スペインとドイツに勝ったことは偶然では全くない。これからも期待できる」と、日本代表を知る同氏からも高い評価を受けた。
森保監督は、この4年、ハイインテンシティ(強度)を、試合中長く発揮できるよう選手に求めて来た。シンポジウムでは、反町康治技術委員長との対談形式で大会を振り返り、「大会を通じて本質の部分を一番感じた。1対1の局面、ボールの奪い合いで勝たなければ。そこから攻撃に繋げる。日本の選手が世界と戦えるというところは、この大会で指導者の皆さんと共有できた」と、集まった指導者に強いメッセージを送った。ベンゲル氏からは、日本がさらに飛躍するためには、今大会でも新たな「戦術」として、勝敗を左右するポジションと分析されたGK、メッシに代表されるFWの得点力など、専門性の高いポジションの育成、強化を提言された。カンファレンスは15日、女子強化などの講習が行われる。