サッカー日本代表W杯前最後の試合でカナダに1-2で敗れる 鎌田をボランチに、4バックから3バックを敷くも、ロスタイムのPKで逆転負け
17日ドバイ午後5時40分=日本時間17日午後10時40分 天候晴れ、気温28度、湿度70% 20日に開幕するW杯カタール大会に向けた最後のトレーニングマッチとなるカナダ(F組)との親善試合が、UAEのドバイで行われ、日本代表は1-2で敗れた。この試合は、ケガやリハビリのため、DF冨安健洋、ボランチの遠藤航、守田英正、体調不良でこの日合流した三笘薫が帯同せずキャンプ地ドーハで調整。スターティングメンバ―は、GK権田、DFはケガから復帰した板倉、浅野に、久保、南野、柴崎が入り、23日のドイツ戦にむけて、初の冬開催でこれまでとは違い、事前合宿なしで本大会に臨むため、フィジカルやフィットネスを確認する意味があった。
DFラインは左から伊藤、谷口、板倉、酒井で、ボランチは柴崎と田中に。ボランチの遠藤と守田ともに離脱中のため、2人の動きは森保監督にとっても重要なチェックポイントに。前線は1トップに、ケガから復帰した浅野が入り、2列目には相馬、トップ下に南野、久保と、4-2-3-1の布陣となった。前半9分、柴崎からの後方からのロングパスに、裏に走り込んだ相馬が右足で触れ、ワンタッチでゴール右へ押し込んで先制した。
しかし先制してから流れが一気にカナダへ。前半21分、右CKからゴール前でカナダのハッチソンに頭で合わせられ、最後はこぼれ球をビトーリアが押し込み、1-1の同点と振り出しに戻った。前半シュートではカナダが10本を超えたが、日本は3本(非公式)。積極性にも課題は残った。
後半、FWに上田、堂安が久保と代わり、相馬と左右を入れ替わる。また酒井に代わり、山根が投入された。21分には、板倉が長友と、田中碧は鎌田と交代。伊藤がセンターバックに入り、森保監督は鎌田はボランチに入る初のオプションを試した。引き分けの拮抗した試合展開のなか、後半40分には、南野を吉田に交代し、引き分けの試合をクローズするため3-4-3と3バックをテストした。
後半44分には、柴崎の右サイドへのスルーパスから山根が抜け出し、GKと1対1になるが、これを決めきれず右のゴールポストに。少ない決定機をものにできなかった。シュートを決められなかった山根がアディショナルタイムにPKを与え、試合終了直前に1-2で勝ち越された。森保監督がボランチで柴崎を交代なく起用し、鎌田を、ボランチに入れた布陣は、遠藤と守田の復帰がドイツ戦までに厳しい場合を想定したものとのとも取れる。チャンスを再三演出する持ち味は示した。また相馬は攻撃で、左右両サイドで力を発揮。
一方、南野はゴールに向かう姿勢は見せたが、得点にはつなげられなかった。代表は試合後すぐカタールに戻り、あすから本番までの調整に入る。鎌田のボランチについて、監督は試合後、「攻撃でも守備でも、彼が今フランクフルトでやっているプレーの良さが出たと思う。新しい選択肢ができた」と手応えを口にした。
代表は試合後すぐにカタールのキャンプ地へ戻り、23日のドイツ戦に備える。