スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年11月29日 (火)

W杯日本代表コスタリカ戦から一夜明けリカバリー練習 遠藤が右ひざ痛で別メニューに 森保監督「3戦で突破できるかどうか想定してきた。(精神的に)ジェットコースターのよう一喜一憂し過ぎず、目の前に集中する」

ドーハ28日午後5時=日本時間29日午後11時 天候晴れ 気温26度、湿度60% W杯グループリーグ2戦でコスタリカに0-1で敗れた日本代表は、この日、次戦のスペイン戦に向けてキックオフ時間の22時に合わせて練習時間を17時からに繰り下げ、リカバリートレーニングを公開した。試合に出場していない選手は、ゲーム形式の練習を行ったが、2試合フル出場の遠藤航が、右ひざの痛みを訴え病院で検査を受けたが、大きなケガではない模様。また、ドイツ戦後、別メニューでのリハビリが続く、酒井宏樹、冨安健洋の2人はこの日もそれぞれランニングやストレッチ、ウエイトトレーニングを続けた。コスタリカ戦を観戦された高円宮久子妃殿下がキャンプ地を訪問され、選手を励ました。
 森保一監督は練習前に取材に対応し、チーム全体が気持ちを切り替えスペイン戦に向かっているとした上で、「(精神的に)上がったり、下がったり、ジェットコースターのようにならないように。もちろん負ければ私自身、とても悔しい。ただ
一喜一憂し過ぎない」と、ドイツ戦での大金星の後の、コスタリカ敗戦を受け止めた。また、試合後行われたスペイン対ドイツ戦(1-1)に対して、「改めて、スペインは激しく、厳しく、その中で技術を発揮する。我々も、激しく、厳しく、戦う中で技術を見せ 連携、連動を持って、このチームに勝って超えて行きたい。そういうチームと対戦できるのは楽しみです」と、話した。日本代表は98年の初出場以来7大会連続出場を果たし、次のスペイン戦は24試合目となる。1つの大会で2度、W杯優勝国と対戦した大会はこれまでなく、これも新たな歴史へのチャレンジになる。現在、勝ち点3で得失点±0の2位を堅守。森保監督は「(大会前から)3戦を戦ってグループ突破ができるか、といった考えでスペイン戦の準備をしてきたので大きく変わりはない」と冷静に次戦を捉えた。
第3戦で日本がグループリーグを突破し決勝トーナメントに進出する条件は以下となる。
・スペインに勝利し、コスタリカがドイツに引き分けるか敗れる(勝ち点6の日本が16強へ)
・スペインに勝利し、コスタリカがドイツに勝利(勝ち点6の日本とコスタリカが16強へ)
・スペインに引き分け、コスタリカがドイツに敗れる(スペインが勝ち点5で首位抜け、同4点となる日本とドイツの得失点差で上位が決まる)
・スペインに引き分け、コスタリカがドイツと引き分け(スペインが勝ち点5で首位抜け、日本とコスタリカが勝ち点4で並び、得失点差)
 またグループリーグの順位決定は、1勝ち点 2得失点 3総得点 4直接対決の結果(2チームの場合は当該チームの直退、3チーム並んだ場合は当該チーム間の勝ち点、得失点、総得点)5フェアーplayポイント 6抽選の順で決まる。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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