スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年11月27日 (日)

コスタリカ戦前日会見「したたかに相手を上回っていく」森保監督、日本代表として初の初戦からの連勝を狙う「常にプレーし続けたい」遠藤航

ドーハ26日午後5時半=日本時間26日午後11時半 グループリーグの初戦(23日、2-1)でドイツを破って勝ち点3を獲得した日本代表は、27日コススタリカ代表と対戦する。目指すベスト8に向けて、一気加勢の2連勝を狙う森保一監督(54)と、遠藤航が公式会見に臨み「ドイツ戦後の3日間でいい準備ができた。厳しい試合を覚悟しないといけない。ドイツ戦の勝利がコスタリカ戦の勝利を約束してくれるものではない。コスタリカはワールドカップでベスト8を経験している強豪国で、厳しい試合になると覚悟している。勝つという強い気持ちを持って試合に臨む」と、いつもと変わらない落ち着いた様子で話した。
 脳しんとうの影響から、復帰を定めるプロセスを慎重に踏んでリハビリを経て復帰した遠藤は「この試合はタフなものになると思う。子供の頃から夢みていた舞台で常にプレーをし続けたい」と、リハビリからの復帰戦がドイツ戦という非常にタフで困難な試合を、鬼気迫るプレーで戦い抜いた自信とプライドをにじませた。
 日本代表のW杯戦績はドイツ戦が通算22試合目、過去グループリーグ初戦での勝利は、2010年南ア大会(カメルーン1-0)、18年ロシア大会(コロンビア2-1)の2回のみで、南ア大会では2戦目のオランダに敗れ、ロシア大会はセネガルに引き分けと、初戦からの連勝(02年日韓大会は2,3戦と連勝)がいかに難しいかが分かる。初の優勝国撃破、初の逆転勝ちに続き、今回は、開幕2連勝での突破にも挑む。
 監督は「我々としては、目の前の一戦に最善の準備をする。力を出し切ること。これまでもやってきたし、初戦でも見せてくれた。1試合目の疲労も考慮したい」とし、前後半、後半からのメンバーによる総力戦を示唆した。この日までにドイツ戦で負傷した酒井宏樹と冨安健洋は別メニューでトレーニングした可能性が高く、スタートは日本の定型、4-2-3-1で入る場合、長友を右に、左に伊藤洋輝が入るか、山根視来を右に置くか、ひとつのポイントになる。監督は「したたかに相手を上回って行けるように」と、スペインに0-7で敗れたコスタリカがどういう戦い方をするにせよ、「したたかさ」を選手に求めた。

コスタリカ戦は27日の現地時間の午後1時、日本時間の午後7時から始まり、日本が勝てば、この試合の後に行われるスペイン対ドイツの結果次第でトーナメント出場が決定する。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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