スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年7月19日 (火)

オレゴン世界陸上 男子走り高跳びの真野が世界陸上初の入賞 200㍍の飯塚、上山は準決勝へ

オレゴン世界陸上4日目(18日)の夜の部 オレゴン世界陸上は米・オレゴン州ユージーンのヘイワードフィールで4日目が行われ、男子走高跳決勝には、初出場ながら初めて決勝進出を果たした真野友博(しんの・ともひろ 25=九電工)が2m27をクリアして、初の8位入賞を決めた。2m191回目は太ももがバーに触れて失敗。しかし2回目は安定した空中姿勢からクリアした。バーの高さが5㎝上がった2m241回目はタイミングが合わずに失敗したが、2回目でクリアする高い修正能力を見せた。その後は2m271回目でクリア。2m27は、その他5人が失敗し、2真野の記録は2m27で8位が決まった。
 試合後には、「入賞出来て良かったが、試技が終わり、率直な感想は‘悔しかったな’という部分が大きい」と、笑顔で振り返りながら「(2m30とか33をコンスタントに跳べるようになって、また来年も(ブタペストの)世界陸上に挑戦していきたい」と、大舞台での初入賞は向上心を持つスイッチになったようだ。 
 優勝は、東京五輪金メダリストのエッサ・バーシム(31=カタール)で、安定したジャンプで2m37まで全て1回目でクリア。1度も失敗することなくパーフェクトで世界陸上3連覇を果たした。銀メダルは自己ベストの2m35を跳び、表彰台を掴んだウ・サンヒョク(26=韓国)。銅メダルは34歳のウクライナ、アンドリー・プロツェンコで、。東京五輪でバーシムメダルを分けたタンベリ(30=イタリア)は、2m353回失敗し4位とメダルには届かなかった。また男子200メートル予選が行われ、上山紘輝(住友電工)と飯塚翔太(ミズノ)が出場。予選1組の上山は自己ベストの2026をマークし、同組2位に入って準決勝に進んだ。飯塚も20秒72で3位と着順での通過に。当初は代表から漏れたが、7月7日、ワールドランキングで急きょ出場が決定。過去2大会で準決勝に進出した豊富なキャリアを持った31歳の「試合の合わせ方」にも注目する。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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