スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年7月 6日 (水)

日本代表・森保一監督 「E-1選手権へ(FW選考)が難しい」ランキングトップの上田が移籍、日本人2位の町野も怪我か?来週発表予定 

6日=オンライン サッカー日本代表の森保一監督が、定例で行ってイるオンライン取材に対応し、DFでキャプテンの吉田麻也のドイツ1部シャルケへの移籍や、今月、国内でプレーする選手たちで戦う「E-1選手権」の選考などについて話をした。
 イタリアセリエAサンプドリアを退団し、シャルケに移籍した吉田について、「ヨーロッパ5大リーグの、名門クラブでプレーができる。評価されているのは素晴らしいこと。(移籍が決まり)落ち着いて前進ができる。おめでとうと伝えたい」と、称賛と安堵を口にした。堂安律がPSVからフライブルクに移籍し、シュツットガルトには遠藤航と伊藤洋輝、ボーフムには浅野拓磨が在籍。カタールW杯の初戦で対戦するドイツを、日々の戦いの場とする選手たちに対しても「ドイツ人のメンタリティや思考が分かっているのは、我々にとってポジティブな要素。選手は、より自信を持って臨める」と、強豪から勝ち点を奪わなければならない難しいミッションに好材料として捉える。
 7月19日からは、東アジア連盟によるE-1選手権が行われ、来週にはメンバー発表が予定される。「サプライズはない」と、メンバーにも言及したが、「日本代表経験が浅いとか、初招集の選手はいるかもしれないが、活躍している選手は誰が見てもそう。点を取っているとか」として、Jリーグで結果を残している選手を選ぶ方針だ。 
 その中でも「選考が難しい」とするのがFW選考となる。
第19節終了時点でJリーグ得点ランクトップの上田綺世(前・鹿島、10点)がこのほどベルギー1部のサークル・ブルージュに移籍したため招集を見送る。同3位で、森保監督も期待を寄せた町野修斗(湘南)も、19節の名古屋戦で足首を痛めた。
 サプライズがある、と前もって答えればサプライズではなく、「サプライズはない」と監督があえて答えたのは、むしろ「新戦力」の加入は何人かある前提だろう。代表が23人から26人と3人の枠が広がった今大会、Jリーグから「滑り込み代表」が誕生するかどうか、E1は狭き門への挑戦になる。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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