スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年6月 2日 (木)

サッカー日本代表6月4連戦の初戦パラグアイに4-1と快勝 浅野、鎌田、三笘、田中が得点 初出場DF・伊藤も手応え 6日ブラジル戦へ

6月2日=札幌ドーム(観衆24511人) 3月に、カタールW杯アジア最終予選を突破して以来の活動となる日本代表は、2日にスタートするキリンチャレンジカップ(パラグアイ、ブラジル)、キリンカップで4試合の強化試合を組んで、メンバー選びのみならず11月のW杯を目指すチーム全体の準備でも重要なシミュレーションとなる。初戦のパラグアイ戦(ランキング50位)に勝って、波に乗りたい日本代表(ランキング23位)は、定番の4-3-3の布陣でスタート。代表初招集の伊藤洋輝(シュッツトガルト)が初先発で左サイドバックに入り、前線には右から堂安律、浅野拓磨、三笘薫が並んだ。
 好機を何度も作ったがゴールを奪えず両者無得点のまま30分が経過した。
36分、日本は自陣ゴール前から伊藤のロングフィードをセンターサークル付近で受けた浅野、原口元気とつなぎ、原口が速いスルーパスを絶好のコースで浅野へ。浅野は、素早く裏に抜け出しこれをループで決め、昨年6月のキルギス戦以来となる代表7点目のゴールで日本が先制した。先制点で流れを掴んだ日本は、42分、堂安律の右クロスに鎌田大地がゴール前に走り、頭で合わせると、ボールは一度相手GKに当たったがゴールに。2-0として優勢に前半を終えた。
 森保一監督は4連戦を前に「さまざまな選手を試したい。チャンスを与えたい」と話していた通り、前半で吉田麻也と中山雄太、遠藤航と板倉滉、浅野と前田大然を交代。連携のスキを突かれて14分には、ミスからデルリス・ゴンサレスにゴールを許して1点を返される。嫌な流れを断ち切るように、直後の15分、三笘薫が、原口元気のパスをペナルティエリア左で受けると、すぐにシュートに持ち込み1点を返し、再び2点リードとした。26分には久保建英を投入。終了間際の40分には、後半入ってチャンスを作った前田大然が高い位置のプレスからボールを奪取、鎌田がこれを田中碧に送って、田中が右足でミドルシュートを決めてパラグアイに4-1で快勝した。
 代表は6日、東京五輪で新しくなった国立競技場で初めての日本代表戦で世界NO1のブラジルに挑む。3日に移動する。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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