体操全日本個人総合選手権 女子予選 引退の21歳・畠田「こんな演技しかできませんでしたが・・・」寺本「100%出し悔いはない」
21日=東京体育館 世界選手権(10~11月・英リバプール)などの代表選考会を兼ねた体操の全日本個人総合が始まり、初日は女子の予選が行われた(決勝は23日)。22年3月で、長年女子体操をけん引してきた朝日生命が協賛を打ち切ることが20日に発表された朝日生命の山田千遥(19)が、4種目53・498点でトップとなった。鯖江体操スクールの宮田笙子が、53・432点で2位となった。昨夏の東京オリンピック代表で、昨秋の世界体操を首を痛めるなど辛い時期を過ごし、この大会で引退する畠田瞳(21=セントラルスポーツ)は、ゆか運動の演技で、11・266と最後の舞台で力を振り絞った。畠田は演技を終えると顔を覆い、母でコーチの友紀子さんと抱き合って泣いていた。
畠田 こんな演技しかできませんでしたが、温かい応援をして下さってありがとうございました。やっぱり応援して下さる皆さんの前で演技できるのは貴重で有難い。この大会を最後の引退試合にできてとても嬉しく思っています。長く続けてきた体操を終えてしまうという寂しさがこみあげてきて、体操競技の思い出はたくさんあり、それを経験できたことは自分の中でも大きいもので感謝の気持ちがあります。
同じくこの大会で引退する寺本明日香(26=ミキハウス レジックスポーツ)は、ゆか運動(12・666)と段違い平行棒(13・266点)、平均台(12・633点)で演技をし、最後の平均台を終えると着地と同時に感極まって涙ぐんだ。
寺本 (引退の)実感がなかった。普段通り終わったという感じでしたが、平均台が終ってこみ上げてきた。めちゃくちゃ楽しかった。100%出し切れて、悔いのない演技ができた。