スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年1月14日 (金)

内村航平引退会見 「世界一の練習が積めなくなった。(体操に)ありがとう、では感謝を伝えられない」3月12日に個人総合で引退演技会

14日=都内ホテル 体操個人総合でロンドン、リオデジャネイロと2連覇を果たした内村航平(33=ジョイカル)が引退を表明後、自身で経緯や今後について会見で話した。引退を決めたのは、昨年、北九州で行われた世界選手権中で、「日本代表選手として、世界一の練習ができなくなった。パリまであと3年は無理だと思うと、結構すんなり決められた」と笑顔で話した一方で、「(引退を)まだ、あんまりよく分かっていない」と、3歳から始めた体操と30年、そのうち半分の16年を日本代表として過ごしてきた長さと深さにおいて、自身の一部である体操との今後の向き合い方に、戸惑っている率直さもにじんだ。会見では、3月12日に「引退試合」(KOHEI UCHIMURA THE FINAL東京体育館)を行うと明かした。「鉄棒だけでは自分が自分でないみたいだから。東京五輪のために鉄棒に絞ったが、自分としてはたとえどんな状態でも常に6種目をやりたいと思っていた」と、体操への変わらぬ愛情と、オールラウンダーの誇りをかけて演技会に臨むためい、今も練習を続けているという。体操にっいて「ありがとう、という言葉では感謝を伝えられないほど、体操で内村航平が作られた」と話した。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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