スポーツライター増島みどりのザ・スタジアム

2022年1月21日 (金)

なでしこジャパン 23年W杯出場権と、3連覇をかけるAFC女子アジアカップインド大会 初戦ミャンマーに5-0で好スタート

21日=インド・プネー(日本時間午後5時キックオフ) 来年の女子W杯出場権と、14年、18年に続く大会3連覇をかけた「AFC女子アジアカップインド2022」のグループC初戦で、女子日本代表なでしこジャパンはミャンマー代表と対戦し、5-0と完封勝利を収めた。FIFA(国際サッカー連盟)ランキング13位の日本と、47位のミャンマーは地力の差があるものの、コンディション調整やチームでの練習時間が十分取れなかった分、前半から圧倒する展開にはならなかった。
22分、GK山下からのロングフィードで右サイドのスペースに抜け出した長谷川唯が、中央を走り込んできた植木理子にクロスを供給、植木はヘディングで代表初ゴールを決め、昨年の五輪後に就任した池田太監督体制でも初のゴールで先制した。しかし前半、この後は林穂之香が負傷交代のアクシデントに見舞われなど1点のリードで後半へ。
日本よりも気温が高く選手の体力も不安視されるなか、後半立ち上がり2分、植木のポストプレーに長谷川が抜け出して中央を突破。これが決まって2点目、8分後には、猶本が直接FKで植木に続いて代表初ゴールを奪って3点と差を広げる。25分には、交代で入った成宮唯が右サイドからのボールをミドルシュート、これで4-0とした。また終了間際にも、長谷川がこの日2点目を確実に決めて5-0の完封勝利で初戦で勝ち点3をものにした。24日の2戦目でベトナムと、27日には韓国と対戦する。
コンディション、連携など1試合をしなければ分からない部分は多く、まずは攻撃のバリエーションを見せ、DFは無失点(ミャンマーはシュート0)でトーナメント(5位までにW杯出場権が与えられる)にむかって滑り出したのは収穫。一方、シュート30本以上を放ちながら精度には課題も。長谷川は初戦の最優秀選手に選出された。

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増島みどり プロフィール

1961年生まれ、学習院大からスポーツ紙記者を経て97年、フリーのスポーツライターに。サッカーW杯、夏・冬五輪など現地で取材する。
98年フランスW杯代表39人のインタビューをまとめた「6月の軌跡」(文芸春秋)でミズノスポーツライター賞受賞、「GK論」(講談社)、「彼女たちの42・195キロ」(文芸春秋)、「100年目のオリンピアンたち」(角川書店)、「中田英寿 IN HIS TIME」(光文社)、「名波浩 夢の中まで左足」(ベースボールマガジン社)等著作も多数

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