Jリーグ最終節 最下位松本長崎に敗れる 続投名波監督は「覚悟を持って松本に来た。来季は考えることを課題に」
5日=松本・サンアル(観衆7597人) J2、J3最終節が行われ、すでにJ3降格が決まった最下位・松本は、ホーム最終戦に長崎(4位)を迎えた。前半26分、長崎に先制を許すと、ハーフタイムに立て直し、まず同点に追いつかなければならない立ち上がり2分に追加点を奪われてしまった。後半10分には1点返すも1-2で敗れ、今季の勝利は9月、ホームで北九州を下した試合が最後となった。連敗と引き分けのみだった2カ月、あまりにも不用意に、先に失点する悪パターンは結局最後まで修正されず、失点後にチャンスがありながら、流れを逆転するような試合展開もなかった。
名波浩監督(49)は試合後の最終戦セレモニーで「残留争いという大義名分を胸に途中就任したが、なかなかチームを軌道に乗せることができず、結果も出ず、最後にJ2最下位という見苦しいものになってしまった」と、スタジアムの4方向に向かって頭を下げた。
一方、最終戦でゴールを奪ったのは、今季松本に正式に新加入したルーキー・宮部大己(DF=法政出身)、また松本の下部組織出身の稲福卓も初めてピッチに立つなど、J3で戦う来季へ、育成や競争というテーマも掲げた。
監督は試合後の会見で「まだ(契約書に正式な)ハンコは押していないが、仮にJ4があっても、J5があってもやるつもりでいました。それだけの覚悟を持ってここに来た。来シーズン、こういう風に(松本のサッカーを)やりたいなというのもある」と、来季も指揮を執るとした。そのうえで「走りきる、あきらめないという点で松本らしさが欠落していた。来年は間違いなく史上最強のJ3(松本に加え、SC相模原、愛媛FC、北九州が降格したため)になる。選手には考えることを課題とし、クラブにもそういう空気感を与えていきたい」と、来季へのビジョンを示した。J3からは、4季ぶりに熊本がJ2に昇格。秋田豊監督率いる岩手は、J2初昇格を果たした。Jリーグは6日、年間表彰式「Jリーグアウォーズ」を行い、各部門で受章者を表彰する。